会社とネコの深いつながりをひとひねりして企画に生かす
『花とゆめ』『LaLa』などの漫画雑誌や単行本でおなじみの白泉社は、2023年12月1日に創業50周年を迎えた。その記念として創立50周年広告「白泉ネコでおぼえてください。」を交通広告や新聞広告を中心に展開した。
白泉社が世に送り出した数々の漫画作品には多くのネコが登場する。当広告では、『パタリロ!』や『夏目友人帳』など、1970年代から2020年代に発刊された作品の中から有名な7作品に登場するネコたちをセレクト。幅広い世代に向けて訴求している。
企業名をもじって「白泉ネコ」としたのは、単なるネコ人気にあやかる目的ではなく、同社と深いつながりがあるから。「作品に有名なネコキャラが揃っているだけでなく、社長が大のネコ好きだったり、かつて社内で保護したネコを飼っていたこともありました。そんな話をブレストでしたところ着目していただき、企画につながりました」と話すのは白泉社 宣伝広報部広報課の岡崎綾子氏。
キャラクターや作品の知名度は高いものの、出版社はわからないという企業の知名度との不一致に悩みを長年抱えていた同社に対し、“ネコ”をフックに広告を展開することで、親近感を持ってもらいやすいと考えたと話すのは、企画を担当した博報堂 コピーライターの河野智己氏。
「ネコにまつわる白泉社さんの意外なエピソードがとてもチャーミングで、そんな白泉社さんらしさを前面に打ち出した、見る人をほっこりさせる広告にしたいと思いました」。
さらに岡崎氏の「うち、ネコが稼いでるんですよね」と思わずポロっと出た一言から...