東西で違うおなじみのCMソング 意外性を企画に落とし込む
ヒガシマル醬油は、関西エリアではおなじみの「うどんスープ」の交通広告の提出を、2023年12月25日から期間限定で実施。都営大江戸線六本木駅のホームから改札に至るエスカレーター横のスペースなどに掲出した。
お湯に溶かすだけで、風味豊かなうどんだしが手軽に味わえる粉末だし調味料「うどんスープ」。発売から60年(1964年発売)、関西では家庭での常備品として親しまれ、現在は年間販売数2億食以上を誇るロングセラー商品だ。
テレビCMでは、さまざまなレシピのうどんの映像とともに流れる「♪きつね~月見~天ぷら~…」のサウンドにのせて、きつねやえび天ぷらなどのオリジナルキャラクターたちが踊りながら登場する。そんな「うどんスープ」の話題化を図ろうと、温かい料理を食べる機会が増える年末の寒い時期に実施した。企画にあたり着目したのは、「CMソング」。「うどんスープ」のCMを思い出すとおもわず口ずさんでしまうようなあのサウンドをネタに、「関西人は歌える広告」というコンセプトが生まれた。
「実はこの『うどんスープ』のCMソングは東日本と西日本で歌詞が異なるんです。今回は、あえて西日本版の歌詞を使って『関西人は歌える』と都内に掲出することで、自分は歌えるか歌えないか、他人に言いたくなることを狙いました」と話すのは電通のプランナー堀靖幸氏。東西2つのバージョンが存在するという、あまり知られていない事実を企画の元ネタに、意外性のある広告とすることでSNSでの話題化創出と拡散を狙った。