電子雑誌読者プロファイリング調査結果から見えた読者像とは
書籍、コミック、雑誌いずれも出版市場の中で電子市場は成長を続けている。電子雑誌においては「dマガジン」や「楽天マガジン」など読み放題サービスは人気アプリとなっており、ともに有名雑誌を中心に500誌以上の雑誌が読める。編集ページ全てが読めるわけではないが、雑誌本誌の発売日に読み始めることができるうえに、買いそびれたバックナンバーも読め、記事検索などができることはひとつの大きな魅力と言える。
2020年9月に日本雑誌広告協会、広告会社3社、各出版社などは共同で「dマガジン」上の9社22誌を対象に、「電子雑誌読者プロファイリング調査」を実施。未来の雑誌広告のあり方や価値を考えるのに重要な役割をもった調査であるため、今後も注目したい。
この調査はいわゆる雑誌「本誌」と「電子版」、読者は「同じ」か「異なる」かに焦点が当てられている。雑誌は本来個性豊かなメディアであるため、市場全体の分析を行うとややぼんやりとした調査結果になりがちではあるが、そういった特性を踏まえて今回の調査結果は電子雑誌の読者像を教えてくれる。
1つ目の特徴は電子雑誌利用者は「未婚・有職の30~40代がボリューム・ゾーン」といった点だ。調査媒体は一般週刊誌から月刊女性誌まで幅広いが、全体的に個人所得や可処分所得の高さがうかがえる。このことから、読者は「会社勤め」によりゆっくりと雑誌を眺める時間はないが、社会生活の情報収集のために電子雑誌を読む姿が想像できる。また...