中高生カップルの“キス動画”などで話題を集める「MixChannel(ミックスチャンネル)」。そのインパクトゆえ、多くのメディアでも取り上げられ、いまや若者カップルたちを象徴するネットサービスになっている。MixChannelに熱狂する彼女たちの心理とは。

デジタルネイティブならではのコミュニケーション
MixChannelはスマートフォンで簡単に短編動画を撮影・編集できるアプリで、現在女子中高生の2人に1人が利用している。中高生カップルの“キス動画”が話題になったことから、ここ1年で大きく認知を上げた。Donutsが、2013年12月にリリースしてから2年弱で月間動画再生数は5億5000万回を突破するなど、ユーザー数を劇的に増やしている。
MixChannelと言えば、キス動画をはじめとする「ラブ動画」のイメージが強いが、実はラブ動画は全体の2割程度であり、コンテンツは多様だ。カテゴリーには、「ツインズ」「おもしろ」「LOVE」「顔出し」「声・セリフ」が並び、中でも「ツインズ」「おもしろ」「LOVE」が人気だという。ツインズとは“双子ダンス”とも呼ばれ、カメラを前に2人で振付を揃えて踊るダンス動画。最近では、高校一年生のときの自分のメイクと、その半年後のメイクを比較することで、メイクの上達をアピールする動画なども流行っているという。
またラブ動画についても、カップルの親密度をアピールするものから、半年記念や1カ月記念などのタイミングでプレゼントとしてラブ動画をつくるなど、用途も広がっている。さらに友人間でも動画をプレゼントしあう文化が生まれており、「いつも友達でいてくれてありがとう」といった感謝の気持ちを送るために、二人の思い出の写真をつなぎ合わせるなど、時間かけて編集した動画も少なくない。
そうした動画に対して「意外と泣けたりもして、質の高い動画も多い」とDonuts Web事業部の勝原直樹氏は言う。現代の若者はスマホばかりいじってリアルの人間関係に冷めているという認識を持つ大人は少なくないが、そうした見方に勝原氏は反論する。「一見すれば一人でスマホをいじっているように見えるが、実は友人のために時間をかけて動画を編集していたりもする。メッセージも …