近年、盛り上がりを見せる消費者同士による取引を指すCtoC(Consumer to Consumer)の市場。なかでもフリマアプリの市場には多くの企業が参入し、活況を呈している。その代表格であるメルカリ(https://www.mercari.com/jp/)はサービス開始から2年強で1800万ダウンロードを突破し、新市場を牽引する存在として注目を集めている。

スマホカメラで撮影したものを簡単に出品できる手軽さが特徴。いまや若者に限らず、幅広い層の支持を得ている。
手軽さにより若者女子たちが支持
既存のECサイトとは異なるニーズを捉え、拡大を続けるフリマアプリ市場。フリマアプリとは、フリーマーケットのような個人間での売買を行う場をデジタル空間で実現したアプリだ。若い女性を中心に支持を広げ、最近は既存ECサイトを運営する企業の参入も相次ぐ。フリマアプリ最大手のメルカリもサービス開始当初は若年女子を中心に人気の火がついたが、オールジャンル・オールセグメントでサービス提供を行っているため、年齢性別問わずに多様なユーザーの支持を集めている。そして、現在のメインのユーザーは20代の若手OL世代や30代の子育て主婦層だという。テレビCMを起爆剤としたクロスチャネルプロモーションにより、年内にも2000万ダウンロード突破を視野に入れる。
メルカリは、ファッションアイテムからスポーツ用品、家具、家電、ハンドメイド品まで、多様な商品が取り扱われており、取引完了時にのみ10%の手数料を出品者からもらうというビジネスモデル。1日の出品数は数十万品以上、1カ月の取引額は数十億を超えているという。
ブームの火付け役である若年層女性が同サービスを支持する最大の理由は、その手軽さにある。“出品3分”を謳うように、出品したい商品をスマホカメラで撮影し、いくつかの条件を設定すれば、誰でも簡単に出品できる。配送方法や梱包、支払い方法の選択など、初心者にとってのハードルについて、「ユーザーがいちいち考えたり、迷ったりしないようなサービス設計を心掛けている」と同社のマーケティング マネージャーの榎阪 健氏は語る。「日々、カスタマーサポートに寄せられる声やユーザーのグループインタビューなどを行い、サービスをアップデートしてきた。加えてCtoCビジネスにおいて最も重要なのが“安心”。当社の社員の過半数はカスタマーサポートの人員で、この体制により、想定されるトラブルも未然に防いでいる」と話す。
リアルのフリーマーケットが減少しても消えないニーズ
「10年前は毎週のようにフリマが各地で開催されていたが …