世界のマーケティング・リーダーが集う
日本マーケティング学会の設立発起人の一人であり、現代マーケティングの父として今も世界中で活動を続けるノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院のフィリップ・コトラー教授の提唱で設立された「ワールド・マーケティング・サミット」。今年度の世界大会が、9月24、25日の2日間にわたり東京で2日間延べ2500人の聴衆を集めて開催された。
講師陣はコトラー教授をはじめ、日本マーケティング学会からは、設立発起人であるブランド論の世界的大家デービッド・アーカー教授、「マーケティング3.0」のヘルマワン・カルタジャヤ氏、日本を代表するマーケティング経営者のネスレ日本の高岡浩三社長兼CEO、YKKの吉田忠裕会長、エーザイの内藤晴夫CEOが登壇した。この他にも、ポジショニング論のアル・ライズ氏や統合マーケティング・コミュニケーション論のドン・シュルツ教授、サントリーホールディングスの新浪剛史社長など世界のマーケティングをリードするそうそうたるメンバーが集まり、成熟期を迎えた日本の課題をいかに克服して、企業と日本社会にさらなるダイナミズムをもたらすかを熱く討議した。
本稿では2日間にわたる議論の中から、コトラー教授が総括の中で語った「マーケティングカンパニー」のポイントをまとめてみたい。
講演の中で、コトラー教授は「どれくらいの人が、オープンに自分の会社を『マーケティングカンパニーだ』と言うことができるのでしょうか?」と語りかけた。そして…
あと62%