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「虫ではなく藻の仲間」ミドリムシが市民権を得た、ユーグレナの10年と広報

ユーグレナ

メディアに頻繁に取り上げられる注目の3社を例に、業績とPR活動の相関関係を検証。IR・社内広報・リスク管理など、広報活動への注力度をスコア化したデータも公開します。

いまや高い栄養素を持つ食品として認知されたミドリムシ。
ただ、当初ミドリムシの名前を出すことや、このようにリアルな写真を使用することにはためらいもあったという。

食品からジェット燃料まで

2014年12月にマザーズから東証一部に市場変更したユーグレナ(東京・文京)。必須アミノ酸やビタミンなど59種類もの栄養素を持つミドリムシ(和名・ユーグレナ)を大量培養するという世界初の技術を楯に、食品から化粧品にまで幅広く商品を応用し、国内外から注目を集めているバイオベンチャーだ。

緑汁やヨーグルトなどユーグレナ入り食品の売上が好調で、2014年9月期決算の売上は前年同期比46%増の30億円。また、2020年までの実用化を目指しているバイオジェット燃料の研究開発事業には、市場関係者からの期待も高まっている。

今年創業10周年を迎える同社。今でこそ栄養価の高い食品として市民権を得た小さな藻類のミドリムシだが、創業当時は一般にはほとんど理解されず、中には昆虫の一種と勘違いしてしまう人もいたほど。高い認知度を得るに至った現在まで、どのような広報ストーリーがあったのだろうか?2011年から専任広報担当として事業の成長を支えている、安間美央さんに話を聞いた。

まずは企業理念を整理

ユーグレナがメディアに取り上げられ始めたのは2009年。日本科学未来館(東京・江東)で、お土産用として販売をスタートした「ミドリムシクッキー」がきっかけだ。その直球でインパクトのあるネーミングも話題を呼び …

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