ベンチャーでは経営者のPRマインドが事業の成否を分けることも少なくない。今注目を集める企業のトップは、どのようにしてメディアを味方につけたのか。
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「事実に基づいて話す」という基礎を徹底
会社員時代に企業広報を経験したことがある吉田氏。
そのときの経験から、「根拠を明確にして話す」といった取材対応の基本を学んだという。
吉田浩一郎(よしだ・こういちろう)氏
東京学芸大学卒業。パイオニア、リード エグジビション ジャパンを経て、ドリコム執行役員として東証マザーズ上場を経験した後、独立。2011年11月、クラウドワークスを創業。
クラウドワークス(東京・渋谷)は、仕事のマッチングから業務の遂行、報酬の支払いまで、すべてをインターネット上で行うクラウドソーシングサービスを提供するベンチャー企業だ。2011年11月の創業直後からメディアに取り上げられ始め、仕事の依頼総額は195億円を突破。28万人以上の会員が利用している。2014年12月、創業から3年で東証マザーズへのスピード上場を果たした、注目のベンチャー企業のひとつだ。
代表取締役兼CEOの吉田浩一郎氏は、プレゼン力の高さでも知られ、ベンチャーキャピタリストなど関係者の間では「PRの天才」ともささやかれるほど。上場を祝して贈られた、胡蝶蘭が咲き乱れる真新しいオフィスで、PRマインドの原点を聞いた。
起業前に広報を経験
起業に至るまでは、波乱万丈の一言だった。大手電機メーカーの営業担当や国際見本市の主催会社を経て …
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