デジタルサイネージが店頭ツールの商材として注目をされ始めたころ、その利用方法について様々な提案が行われていた。よく見られたのは、タッチパネルなどを利用して商品情報や商品の利用シーンをディスプレイへ表示し、買い物客に合った商品提案を行うものであった。流通とタイアップした実証実験も行われていたが、残念ながらあまり買い物客には活用されず、大半が実験で終了してしまっていたかと思う。理由としては、デジタルサイネージを活用した手法が、買い物客の購買行動にうまく合致していなかったからではないだろうか。
売場の陳列ルールに沿う
今回、同様にサイネージを利用したワインの商品選びが行える什器に出合った。推奨商品の手前にプライスレールサイズのタッチパネル式ディスプレイがあり、表示されたボタンへ触れると目の前の横長のサイネージへ商品紹介が映し出される。過去に何度となく実験が行われていたサイネージと同じ仕組みであるが、なぜか買い物客が積極的に活用している。
この什器は、一体の高さが約150センチ、幅が約90センチ、奥行きが約70センチの、食品スーパーでは一般的なサイズのものである。什器上部に情報発信用のサイネージが取り付けられ、その下に推奨商品が並べられている。什器の下段部分にはその他の様々な商品が整然と...
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