過去50年間ほどの店頭ツールの技術の変遷を眺めてみると、最も表現の幅を広げたものは液晶モニターではないかと思う。昔から売り場での映像による商品訴求は行われていたが、ディスプレイがブラウン管から液晶になると、店頭の実態に合ったサイズでの店頭ツールづくりが可能となり、様々な用途の可能性が広がった。店頭ツール専用の液晶モニターが登場した当時は非常に高額な機材であったが、現在では価格も手ごろになり、液晶モニターを見ない売り場はほとんどなくなっている。
液晶モニターの店頭ツール
液晶モニターを使用した店頭ツールの可能性としてよく語られていたことは、映像の中身をターゲットや売場、時間などによって差し替え、より目的に合わせた告知が行われることであった。高額な機材でもあったため、印刷物では表現しにくい特別な付加価値を持たせようとしていたと思う。
例えばタッチパネルなどを利用して、スーパーではターゲット別にレシピ提案を、ワイン売り場などでは料理に合ったワイン紹介を行っていた。しかし告知側が様々な工夫を凝らしても買い物客の反応はいまいちで、最近では音と映像による商品紹介という、原点回帰をした使われ方が多いのではないかと感じている。
商品を主役にする展示台
今回紹介する店頭ツールは...
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