OOHを取り巻く環境が大きく変化している。そんな中、様々な企業が新たな取り組みにチャレンジしている。今回紹介するのは、街のあらゆるスペースをメディアとして捉え、2020年11月からOOHの横断的な情報をウェブサイト「SPACE MEDIA」で発信しているミューカだ。本サービスやOOHに対する思いについて、代表の大塚省伍氏に話を伺った。
OOHの情報をまとめるサイト
大塚氏によると、特に屋外広告は媒体情報が不透明で、最終的に適正な媒体費でクライアントに提供できているかどうかが分からないケースが少なくないという。広告を出稿した後に、実はもっと安く買えたことが分かると、OOHメディアに対する不信感につながり、顧客離れを起こしてしまうのではないか?そこで、媒体主と広告主を結びつけ、あらゆるOOHメディアの情報を揃えるサイトが必要ではと考えたそうだ。
媒体主が「SPACE MEDIA」へ自社のメディア情報を掲載するための費用はかからず、成約時の手数料も無料。費用が発生するのは、媒体資料をダウンロードした広告主の詳細情報を媒体主が求めた時のみだ。媒体主は、自社のメディアに興味を持った企業に対して営業機会を得ることができる。
広告主側のメディア検索のハードルだけでなく、媒体主側のメディア情報の掲載ハードルも極力下げることで、ローカルも含めた多くのメディア情報を掲載するOOHメディアのポータルサイトとなることを目指しているそうだ。執筆時点(2020年11月18日)は、1500件ほどの媒体情報が掲載されているが、2021年4月末までに4000件の掲載を目指している。コロナ禍で屋外広告の売上維持が難しい昨今...