
最新の機器や新しいギミックを使用した店頭ツールが増えてきた。たとえば、今年度の「JPM POP クリエイティブ・アワード」の「スゴ技」部門で金賞とイノベーション賞の二冠に輝いたキンコーズ・ジャパンの回転プロジェクション什器は、プロジェクションマッピングとムービング機構を組み合わせた象徴的な店頭ツールだった。VR(仮想現実)映像による商品紹介やLEDプロペラディスプレイによるアテンションの登場など、さまざまな表現で買い物を楽しくさせてくれる。
一方、昔から変わらずに採用され続けている店頭ツールも多く存在する。店頭ののぼりや売り場を示すトップボード、少しのスペースで訴求するスイングPOP、ボトル状の商品に取り付けられるボトルトッパー、売り場を拡張するフロアディスプレイなどである。当たり前のように売り場に存在する、いわば定番ツールだ。今回紹介する店頭ツールは、そんな定番の一つであるハンガー什器に、新たなアイデアを盛り込んだ事例である。
ハンガー什器とは、壁や陳列什器側面、レジ横など、売り場のなかでも小さなスペースに取り付ける、販売機能(陳列機能)を持った店頭ツールである。売り場を確保できていない商品の場所づくりや、販売スペースを広げる際などに活用される …
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