TDC2023
文字の視覚表現を軸にしたグラフィックデザインの国際賞「東京TDC 賞2023」(主催:東京タイプディレクターズクラブ)の成果を披露する「TDC 2023」が、3月31日から都内で開催されている。今回は3679点(国内:1983作品、海外:1696作品)の応募があった。グランプリを受賞したのは、映像作家・幸洋子氏のアニメーション作品「ミニミニポッケの大きな庭で」だ。
同作品は2022年8月に公開された、約6分半の短編アニメ。日ごろ描きためた絵日記からいくつかの絵を抜粋し、アニメーションにするという試みだ。さらに完成した絵を見て詩を考えるという工程を繰り返し、視覚表現を文字や声で表現しながら完成した。幸氏は受賞にあたり、次のようにコメントを寄せている(一部抜粋)。
「本作は絵日記の中からいくつかの絵を抜粋し、アニメーションにしてみるところから始まりました。その日感じた新鮮な感覚を崩さぬように、小さなフリップブックの最初のページに絵を書き写し、次のページからは、前のページの線に沿って動きを描いていきます。(中略)そのように出来上がったアニメーションは、最初の絵日記の文章の意味合いからはかけ離れたものとなっていったので、新たな詩を考えました。(中略)音楽担当のhonninmanに詩も発声してもらい、絵、詩、声、音楽を交換し合いながら制作しました」。
TDC2023 受賞作品
●グランプリ
幸 洋子
「ミニミニポッケの大きな庭で」
アニメーション
●タイプデザイン賞
褚俊 尧 Junyao Chu(中国)
「15」