夭折した天才画家の才能と人生を追体験
レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才
芸術の爛熟期を迎えたウィーンで活躍しながら、わずか28年の短い生涯を駆け抜けた画家、エゴン・シーレ。
最年少でウィーンの美術学校に入学するも保守的な教育に満足できず、退学して新芸術家集団を立ち上げたが、当時の常識にとらわれない創作のために逮捕されるなど、その生涯は波乱に満ちたものだった。
時に暴力的なまでの表現で人間の内面や性を生々しく描き出した線描と不安定なフォルム、そして鮮烈な色彩は、自分が何者かを問い続けた天才画家の苦悩とも重なる。
ナイーブな感受性によって深い自己洞察を続けたエゴン・シーレ。本展では、その作品のコレクションで知られるレオポルド美術館(ウィーン)の収蔵作品を中心に、油彩画、ドローイングなど50点の作品や創作の背景、彼自身の言葉とともにシーレの生涯と作品を振り返る。
さらに、オスカー・ココシュカやリヒャルト・ゲルストル、シーレを支えたグスタフ・クリムト、クリムトとともにウィーン分離派を創立したコロマン・モーザーら、同じウィーン世紀末を生きた強烈な個性を放つ画家たちの作品も展示される。

エゴン・シーレ《縞模様のドレスを着て座るエーディト・シーレ》1915年 レオポルド美術館蔵 Leopold Museum, Vienna

エゴン・シーレ《ほおずきの実のある自画像》1912年 レオポルド美術館蔵 Leopold Museum, Vienna

エゴン・シーレ《背を向けて立つ裸体の男》1910年 レオポルド家コレクション Leopold Museum, Vienna

エゴン・シーレ《母と子》1912年 レオポルド美術館蔵 Leopold Museum, Vienna

グスタフ・クリムト《シェーンブルン庭園風景》1916年 レオポルド美術館に寄託(個人蔵)Leopold Museum, Vienna
レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才 | |
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開催中、4月9日まで |