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多面性を通じて伝えるHondaの「ハート」

本田技研工業/Hondaハート

本田技研工業は11月、新たな企業コミュニケーションとして「Hondaハート」プロジェクトを発足した。ミレニアル世代をメインターゲットに、多面性をテーマにした広告を展開している。

テレビCM「Hondaハート、はじまる。」篇。

「きょう、だれかを、うれしくできた?」

11月1日、新宿駅や大阪梅田駅を含む全国7カ所に、つなぎ姿のKing&Princeの5人と「Hondaハート」のロゴが載った交通広告が掲出された。同日SNSアカウントが立ち上がり、「20211108」までをカウントダウン。詳細が不明な状態での大規模な広告展開に、ファンを中心に憶測が飛び交った。

そして11月8日、テレビCM「Hondaハート、はじまる。」篇の公開とともに明らかになったのが、今回の「Hondaハート」プロジェクトだ。先進性にフォーカスすることが多かった従来の同社の企業広告と比べると、その“顔つき”が変化したようにも感じられるだろう。その理由を、企画をリードした電通のエグゼクティブクリエイティブディレクター 東畑幸多さんはこう話す。

「クルマ離れが進んでいると言われるミレニアル世代へのアプローチの強化が当初の目的です。Hondaの先進的な技術を採用したモビリティは既によく知られており強みではありますが、耕うん機や除雪機など、人々の日々の生活に寄り添った製品展開の幅広さも同社ならでは。製品の規模に違いはあれど、それぞれ人を喜ばせるために展開しているものです。今回はそんなHondaの製品の多面性と人を想う気持ちを表現するべく企画しました」。

CMも「多面性」をテーマに制作。レーシングカー、スーパーカブ、耕うん機、HondaJetなど、規模も用途もそれぞれ異なる乗り物が次々と登場し、そこに「人類の大きな夢。」「たった一人の小さな幸せ。」「いちばん前を走る人。」「毎日、一歩ずつ、歩く人。」といったナレーションが重なる。「ひとを喜ばせることには、みんな同じ価値がある。」という言葉に続き、Hondaのすべてのモビリティが並ぶさまは圧巻。CMを締めくくる「きょう、だれかを、うれしくできた?」というコピーは三島邦彦さんによるものだ。

「世の中の人々の心が弱っているようなこの時代に、未来に視点を置いて期待値を...

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