KDDIは9月から「UQ mobile」ブランドの新たなCMシリーズ「UQUEEN(ユークイーン)」を開始した。2016年から続いた「UQ三姉妹」シリーズから一新し、舞台は中世ヨーロッパを思わせる豪奢な宮殿に。チャーミングな女王と執事のシュールな会話劇でサービス内容をより具体的に浮かび上がらせる。

第一弾のテレビCM「登場」篇、第二弾のテレビCM「懇願」篇。
全ての指針となった「UQUEEN 10ヵ条」
「その宮殿には、かなり女王様気質の女王様が住んでいる」──執事(松田龍平)のナレーションから始まる第一弾テレビCM「登場」篇。UQロゴがデコレーションされたカバーを付けたスマートフォンを手にした女王(満島ひかり)は、宮殿に集まる人々に「これからのスマホは全て、この私が決める!」と高らかに宣言する。KDDIの格安スマホ「UQ mobile」のブランドネームにかけて、彼女の名は「UQUEEN」。実に5年ぶりとなる新たなCMシリーズの幕開けだ。
制作は従来と同じく電通チーム。プランナーの鈴木晋太郎さんによると「UQ」の名称認知を目指していた前作から一歩踏み込み、サービス内容の具体的な訴求を進めることがシリーズ刷新の目的だ。「この5年で通信キャリア業界を取り巻く状況が大きく変わり、競争も激化しています。新しいフレームを立ち上げるにあたり、まずブランドにどのような空気感をまとわせるべきかを考えていきました」(鈴木さん)。
そのひとつが、「UQUEEN 10ヵ条」。女王のポリシーとしてUQブランドのサービス内容を交え言語化したもので、「競争歓迎。勝つまでやるから負けないわよ。」「家族に愛を、ひとりにも愛を、紅茶にはミルクを。」「割引はゴージャスに。通信品質はエレガントに。」といった10項目を明文化した。Twitterや公式サイトで公開し、全ての制作物の指針にもなっている。

公式サイトやTwitterで公開した「UQUEEN 10ヵ条」。
「シュールだけど美しい」を継承
前シリーズでは店頭での見え方や他社との差別化の観点から逆算して、美しいビジュアルを軸にしつつCMではシュールな世界観を取り入れた。今回、内容は変わったものの、引き続きビジュアルの強さを重視。主役を「女王」としたのは、業界を先導する動的なブランドイメージを...