ソフトバンクは、2019年1月新たなテレビCMシリーズ「ギガ国物語」をスタートした。10年以上続く白戸家のほのぼのとした日常を描いた世界観とは異なり、壮大なSF映画のような世界観を見せる。

メインビジュアル。
徹底したのは今までとは圧倒的に違う見え方
深刻なギガ不足(速度制限)に陥っている架空の国「ギガ国」を舞台に描かれるソフトバンクのCMの新シリーズ。岡田准一、土屋太鳳、白石麻衣、北村匠海が演じる4人の旅人と1体のAIロボットの一行が、「ギガ国」を訪れた場面から物語は始まる。主人公たちが、ギガ国やさまざまな土地を旅する中で、ソフトバンクのあらゆるサービスやキャンペーンを、メッセージしていく。
この世界観が生まれた背景を、BORDER inc. クリエイティブディレクターの横澤宏一郎さんは、次のように語る。「ソフトバンクの広告といえば、白戸家というイメージが強いです。新しい提案をするとなれば、今までのソフトバンクや競合他社の世界観とは、圧倒的に違う見え方にしなければ意味がないと考えていました。そうしたときに、この世界観を思いつきました。未来なのか過去なのか分からないけれども、技術の発展している世界観は、人気漫画や映画でも頻繁に描かれていて、多くの人に受け入れられるのではないかと思ったのです」。
携帯キャリアの特性上、コミュニケーション戦略は、オールターゲットにならざるをえない。また、携帯キャリアへの愛着を持ってもらうことも大切だ。多くの人は携帯キャリアを変更する機会は、2年に1度あるかないか。そのタイミングで、ソフトバンクを選んでもらうためには、日頃から興味を持って見てもらえる広告である必要がある。いつ見ても楽しんでもらえるように、今後のストーリー展開に広がりを持たせる設定にされている。
最初の滞在場所である「ギガ国」では、スマホあるあるを針小棒大に描くことがコンセプト。学割キャンペーンに合わせて始まったこともあり、若者を中心に多くの人が体験したことがあるだろう速度制限をユニークに描いた。「ギガ国」はあくまでも旅の途中で立ち寄った国。今後のサービスやキャンペーン展開に合わせて、他の国へ旅することも考えている …