UNDERCOVERの
25年を振り返る迷路
01 2005-2006 A/W “Arts and Crafts” photo by Mamoru Miyazawa
02 2006-2007 A/W “GURUGURU” photo by Mamoru Miyazawa
03 2013-2014 A/W ”Anatomicouture” photo by Junichi Akahira
LABYRINTH OF UNDERCOVER
1990年、デザイナー高橋盾が文化服装学院在学中に立ち上げたファッションブランド UNDERCOVER。以降、若者を中心に熱狂的な支持を集め、1994年秋冬シーズンに東京コレクションデビュー、2003年春夏以降はパリ・コレクションで発表を続け、いまなお世界中から注目を集めている。そんなUNDERCOVERの多面的なクリエイションを紹介する展覧会が、10月10日より始まる。
本展は、初期から最新作までのコレクションルック約100点を中心に、さまざまなアイテムによって、UNDERCOVERの25年間を振り返る。さらに、東京オペラシティアートギャラリーの広い展示空間を生かして、映像、ドール、絵画などの多種多様なクリエイションが大小さまざまな部屋に次々と展開される。多様なクリエイションや物語が複雑に絡み合いつつ、混沌として豊かなUNDERCOVERならではの世界を楽しむことができるだろう。
LABYRINTH OF UNDERCOVER 25 year retrospective |
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10月10日~12月23日 東京オペラシティ アートギャラリー 11時~19時(金・土は11時~20時/最終入場は閉館30分前まで) 休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日) 入場料:一般 1200円、大学・高校生 800円、中学生以下無料 ◆問い合わせ→03-5777-8600(ハローダイヤル) |
「初音ミク」に
遺伝子と細胞を与える試み
01 BCL + Semitransparent Design《Ghost in the Cell》2015 © Crypton Future Media, INC.
02 BCL《Common Flowers / White Out》
03 BCL《Biopresence》
Ghost in the Cell:細胞の中の幽霊
現在の日本のポップカルチャーの代表格としてインターネット上で世界的な人気を誇る歌声合成ソフト「初音ミク」。そこに遺伝子と細胞を与え、生命/非生命の境界、そして二次創作や芸能/芸術のはざまで育まれる現代日本の特異な想像力の可能性を探る展覧会「Ghost in the Cell:細胞の中の幽霊」が、金沢21世紀美術館で開催中だ。この作品に挑んだのは、芸術を通して、科学やデザインなどの領域を超えた研究、実践を行うアーティスト集団BCL。
本展に先立ち、「hmDNA」プロジェクトを開始。4月から3カ月間かけて、インターネット上でユーザーとともに、初音ミクという仮想人格のDNAをつくりあげた。そして7月にはアーティストとエンジニアと科学者が集まり、初音ミクのDNAを素材に、「バイオ・アート・ハッカソン」を実施した。展示のみならず、こうしたプロセスも展覧会に反映されている。
Ghost in the Cell:細胞の中の幽霊 |
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開催中、2016年3月21日まで。金沢21世紀美術館 10時~18時(金・土曜日は20時まで) 休館:月曜日(祝日の場合は翌火曜日) 入場料:一般 1,000円、大学生 800円、小中高生 400円、65歳以上の方 800円 ◆問い合わせ→076-220-2800 金沢21世紀美術館 |
ドローイングの
新たな可能性を拓く
01 「GENZO #71」(2015)紙にシルバースプレー、
シルバーインク 75cmx55cm
02 「GENZO #88」(2015)紙にシルバースプレー、
シルバーインク 75cmx55cm
03 「casting #341」(2010-2015)博物館のカタログ切り抜き、
シルバースプレー 27.2cmx22.7cm
すべて鈴木ヒラク作、© SUZUKI Hiraku Courtesy of MISA SHIN GALLERY
鈴木ヒラク「GENZO」
「ドローイング」を絵と言葉の間に存在する行為と定義付け、描くことの新しい可能性を探求している鈴木ヒラクの展覧会「GENZO」が開催されている。
鈴木にとってドローイングとは、下書きや古典主義的な内面の表出としてのそれではなく、すでに日常に遍在している記号の痕跡を、点と線に解体し、再配置することによって、時空間に新たな回路を生成するための思考や表現を意味する。たとえば「GENZO」は …