W+K Tokyo の新マネジメント
ワイデン+ケネディ トウキョウ(Wieden+Kennedy Tokyo)に今年4月、マネージングディレクターとして、ジョン・ロウさんが加わった。ロウさんは2005年にポートランドの同社に入社。以来、アカウントチームの第一線でスターバックス、ハイネケン、ターゲット、パワーエイド(ザ コカ・コーラ カンパニー)など世界的なブランドを担当してきた。「東京オフィスは、実験的でノントラディショナルな印象。その一員になることは、とてもエキサイティングです」と、ジョンさん。本国アメリカではもちろん、日本で昨年展開されたフェイスブックのキャンペーンにも携わっている。「アメリカと日本、どちらのキャンペーンにも携わったことで、文化的な違いを実感しました。フェイスブックが友情を厚くすることに変わりはない。でも、友情のとらえ方や人との関係性のつくり方が明らかに違い、結果としてメディアでの展開もクリエイティブもとても違うものになりました。もちろんユーザー数や認知度の違いもありますが。日本の表現では、フェイスブックが日本の文化や価値観の中で正しく位置づけられることを目指しました」。
昨年、W+Kのグローバル エグゼクティブ・クリエイティブ ディレクターであり、東京オフィスを設立したジョン・C・ジェイさんが、ユニクロに移籍し、日本では大きな話題を集めた。同社の象徴的な存在であるジョン・C・ジェイさんがワイデンを去る――。同社にとっては、どんな思いだったのだろうか。「個人的にはジョンと長い間、一緒に仕事ができたのは光栄だったし、クリエイティブ面でも、メンタル面でも彼に教えられたことはたくさんあるので寂しい気がしますが、今度は東京で会えるかもしれない(笑)。ワイデンとしては盛大にお別れ会を開き、みなで送り出しました」。
ロウさんは今後、東京オフィスのエグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクター長谷川踏太さん、マイク・ファーさんと3名で同オフィスのマネジメントを行う。
「ワイデン+ケネディはクリエイティブを重視しているので、すべてのオフィスで一人のマネージングディレクターと2人のECDという体制をとっています。私たちは、クリエイティブを制作していく上ではこの体制が一番機能すると考えています。私は、本社で長く経験を積みました。一緒に組むマイクはワイデンの初期に設立したアムステルダムオフィスでの経験が長く、長谷川はトラディショナルな広告の出身ではないので、クリエイティブな側面から面白いことをやっていけるのではないかと期待しているんです。このオフィスから生まれるものが、クライアントにとっても、自分たちにとっても誇れるものにしたいですし、広告業界ではもちろん、ワイデンの他のオフィスからも認めてもらえるものをどんどんつくっていきたいと思っています」。
INTERVIEW

03 ジョン・ロウさん