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グッドデザイン賞大賞決定、大友良英展『音楽と美術、その「あいだ」にあるもの』ほか

グッドデザイン賞大賞は、
医療・医薬用ロボット

グッドデザイン賞2014

2014年度のグッドデザイン賞が決定した。候補9作品から大賞(内閣総理大臣賞)に選ばれたのは、デンソーウェーブの医療・医薬用ロボットVS050 S Ⅱ。次点はNPO法人東北開墾の月刊誌「東北食べる通信」。金賞にソニーの4K 短焦点プロジェクターほか19点、新設の未来づくりデザイン賞に、JR東日本の商業施設「マーチエキュート神田万世橋」ほか20点、中小企業開発の製品が対象のものづくりデザイン賞に14点、地域づくりデザイン賞に3点、復興デザイン賞に女川町の災害復興公営住宅と猪苗代湖ギャラリーの2点が選ばれた。


音楽と美術、
その「あいだ」にあるもの

01,02 《quartets》2008年 写真提供:山口情報芸術センター[YCAM]
制作:大友良英+木村友紀+ベネディクト・ドリュー+平川紀道+石川高+一楽儀光+ジム・オルーク+カヒミ・カリィ+Sachiko M+アクセル・ドゥナー+マーティン・ブランドルマイヤー、共同開発:YCAM InterLab

大友良英「音楽と美術のあいだ」

即興音楽からポピュラー音楽、さらに映画やテレビの劇伴音楽まで、幅広い音楽の領域で活動する音楽家 大友良英。近年は美術の領域での発表も数多く行なっている大友の展覧会「音楽と美術のあいだ」がNTT インターコミュニケーション・センター[ICC]で開催中。

本展のテーマは、タイトル通り「音楽と美術のあいだ」。いまいちど、「音楽」と「美術」という異なる表現の相違に目を向け、それらの「あいだ」にあるものとは何かを、複数のインスタレーションとさまざまなイヴェントによって考える。展示は、2008年に山口情報芸術センター[YCAM]で委嘱制作された作品《quartets》と、本展のための新作サウンド・インスタレーション《guitar solos 1》で構成される。

12月以降は、同会場でFilamentや大友のギター・ソロ等のライブも行われる。

大友良英 音楽と美術のあいだ

開催中、2015年2月22日まで。NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]ギャラリーA

11時~18時(入館は閉館の30分前まで)月曜休館(月曜が祝日の場合翌火曜、12月29日~1月5日、2月8日は休館)

入場料:一般・大学生500円、高校生以下無料

問い合わせ→0120-144199 NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]

これらは、
“売れ残り”です

01 左から杉本博司、ソフィ・カル、青柳龍太 Courtesy of Gallery Koyanagi

「UNSOLD(売れ残り)」展

奇妙な縁で青柳龍太という若いアーティストと巡り会ったソフィ・カル。そして彼女を介して青柳を知ることとなった杉本博司。2013年3月のある日、この三人は秘密裏に靖国神社の蚤の市に参加。それぞれ出店し、中古品や作品を並べた―――。

ギャラリー小柳で開催中の「UNSOLD(売れ残り)」展は、杉本博司、ソフィ・カル、青柳龍太という3人のアーティストが参加しているが、彼らの作品を展示しているわけではない。そこに並んでいるのは、3人が蚤の市に出店した際に売れ残った商品。ギャラリー空間では、当時の出店を再現している。

本展にあわせて、限定500部の展覧会カタログ『UNSOLD』も発行される。3人によるテキストとそれぞれの出店の写真のほか、蚤の市当日のドキュメンタリーショットも所収している。

会期は1月31日まで。

UNSOLD-Hiroshi Sugimoto/Sophie Calle/Ryota Aoyagi

開催中、2015年1月31日まで。ギャラリー小柳

11時~19時、日曜・月曜・祝日休廊(冬期休廊あり)

問い合わせ→03-3561-1896 ギャラリー小柳

奈良原一高の
評価を確立した作品

01,03 奈良原一高《「王国」より沈黙の園》
02 奈良原一高《「王国」より壁の中》©Narahara Ikko Archives

奈良原一高「王国」

戦後を代表する写真家のひとり、奈良原一高が1958年に発表したシリーズ「王国」。そのプリント全87点を紹介する展覧会が、東京国立近代美術館で開催されている。

奈良原が1958年に発表した「王国」は、北海道の修道院と、和歌山の女性刑務所という、それぞれ外部と隔絶された空間に生きる人間の存在を見つめた作品。同年の個展と『中央公論』において、女性刑務所に取材した「王国(その1)壁の中」と、修道院を舞台とする「王国(その2)沈黙の園」の二部構成で発表されたものだ。デビューとなった56年の個展「人間の土地」に続き、極限状況を生きる人間というテーマを深化させた本作は、当時大きな反響を呼び、奈良原の評価を確立した。タイトルの「王国」は、アルベール・カミュの中篇小説集『追放と王国』にちなんでいる。

当時27歳だった奈良原が撮影した「王国」は、いま見てもなお鮮烈だ。

奈良原一高 王国

開催中、2015年3月1日まで。東京国立近代美術館 ギャラリー4

10時~17時(金曜日は20時まで。入館は閉館30分前まで)、月曜および12月28日~2015年1月1日、1月13日休館(1月12日は開館)

観覧料:一般:430円、大学生130円

問い合わせ→03-5777-8600(ハローダイヤル) 東京国立近代美術館

写真を
印刷メディアで追求

01 ヴァンヌーボ×15人の写真家

ヴァンヌーボ×15人の写真家

竹尾 見本帖本店では、1月13日まで「ヴァンヌーボ×15人の写真家」展を開催している。

ヴァンヌーボは、印刷適性と紙の風合いという相反する性質を高いレベルで両立させた高級印刷用紙。今年、誕生20周年を記念して、日本を代表する15人の写真家を招き、写真を印刷メディアで追求する展示会を開催することになった。展覧会のア

展示されているのは、アナログからデジタルまでの15の写真作品。参加作家は、荒木経惟、石内都、上田義彦、尾仲浩二、川内倫子、佐内正史、篠山紀信、鋤田正義、鈴木理策、鷹野隆大、高橋恭司、蜷川実花、野口里佳、松江泰治、森山大道。

会場では、完成に至るまでの色校正紙も作品と共に展示するほか、中島英樹さんとプリンティングディレクター熊倉桂三さんのコメント入り小冊子も配布される。

ヴァンヌーボ×15人の写真家

開催中、2015年1月13日まで。竹尾 見本帖本店2F

10時~19時(12月17日は13時まで)土曜・日曜・祝日および12月27日~ 1月4日休廊

問い合わせ→03-3292-3669 竹尾 見本帖本店

カメラオブスキュラで
撮る都市の一角

01 Takashi Homma, 11, 2014
02 Takashi Homma, New York、2013©Takashi Homma Courtesy of TARO NASU

「都市へ/TOWARDS THE CITY
-camera obscura study-」

ホンマタカシの新作展「都市へ/TOWARDS THE CITY-camera obscura study-」が、TARO NASUで開催されている。これは21_21 design sight「活動のデザイン」展を皮切りに、TARO NASU、CNACと開催時期と場所をずらしながら展開される一連のシリーズの第二弾となる。

東京にはじまりハワイ、ニューヨーク、遠くはインドまで、ホンマの写真が紡ぐ都市をめぐる考察のうち、本展は東京とニューヨークを中心とした約10作品で構成。今回撮影に、写真の原始的な形態と思われるカメラオブスキュラという手法を用いている。都市の一角、ホテルなどの高層建築物の一室をピンホール・カメラ化して撮る写真。それはホンマ自身の言葉によれば「都市によって都市を撮影する」という試み。ホンマの作品世界に通底するコンセプチュアルな要素をより強く感じることができるだろう。

ホンマタカシ個展「都市へ/TOWARDS THE CITY-camera obscura study-」

開催中、12月20日まで。TARO NASU

火~土:11時~19時、日曜・月曜・祝日休廊

問い合わせ→03-5856-571 TARO NASU

「すこしふしぎ」な
サイエンス/フィクション

01 Sound Sphere (2011)photo:新良太 写真提供:東京都現代美術館
02 Animated Clock(2013)photo:Nobutada Omote
03 (ver.2)Takoyaki Sequencer(2014)photo:Nobutada Omote

八木良太「サイエンス/フィクション」

音響作品をはじめとして、オブジェや映像、インスタレーションからインタラクティブな作品など、多岐にわたる表現手法を持つアーティスト・八木良太。彼の最大規模となる個展「サイエンス/フィクション」が、12月21日から神奈川県民ホールギャラリーで開催される。

八木の提示する「サイエンス/フィクション」とは、「SF」というよりも、藤子・F・不二雄氏による解釈「すこしふしぎ(Sukoshi Fushigi)」。日常にあるさまざまな事物を、知的好奇心と遊び心を加味した独自の感覚でとらえ直し、モノの機能や性質を解体・再構成することで、鑑賞者の感覚を刺激する作品を数多く発表してきた。本展ではこれまでつくりあげた作品を展望できると同時に、八木が巧みに仕掛け、作り上げた空間をも体験できる。

12月23日には、現代美術とダンス、音楽など他ジャンルの表現を実験的に関係させることで、新たなアートの創造を試みるプロジェクトを実施。会場を舞台に、八木の映像美術、岩渕貞太の身体表現、蓮沼執太の音楽によるパフォーマンスが行われる。

八木良太展「サイエンス / フィクション」

12月21日~2015年1月17日 神奈川県民ホールギャラリー

10時~18時(入場は閉場の30分前まで) 12月29日~1月3日休廊

入場料:一般700円、学生・65歳以上500円、高校生以下無料

問い合わせ→045-662-5901(代表) 神奈川県民ホール

銀座に登場した
黄金のサンタクロース

01 北川一成展ポスター
02 短冊

北川一成「3」

ファミリア銀座本店1F イベントスペース「CUBiE」で、グラフィックデザイナー北川一成さん(GRAPH)によるクリスマスインスタレーション「3」が、1月7日まで展開されている。

インスタレーションは、高さ4メートルほどの巨大なキャンバス。そこに小さなサンタクロースのピースを貼りつめて、月をモチーフとした金のサンタクロースを出現させた。巨大なキャンバスに近づくと、遠くから見たときには気づかなかった粒子が見えるが、それもすべてサンタクロースの形になっている。「黄金に輝く大小のモチーフに囲まれた様子は、聖者であるサンタクロースや天使達がギャラリーに降臨したというイメージです」と北川さん。来場者も、小さな黄金のサンタクロースに願い事を書いて貼り付けることができる。

ポスターも、展示されているサンタクロースと同じコンセプトで設計。例えば、遠くからも良く読めるポスターに表記された比較的大きな文字が、まぢかに寄って見ると抽象的な造形へと変わる。つまりどの距離から見るかで情報が変化するポスターになっている、北川さんらしいデザインだ。

会場では、GRAPHとユーハイムとのスペシャルコラボ商品「ファミちゃんマドレーヌ」を発売、さらにユーハイムとコラボした期間限定のカフェもオープンする。

03 銀座本店限定マドレーヌ

北川一成「3」

開催中、2015年1月7日まで。ファミリア銀座本店 1F イベントスペース「CUBiE」

11時~20時

問い合わせ→0120-078-345 ファミリア お客様相談室

世界は一体
どんな気分なのか

01 2014年、インレイ・オーバーレイアクリルパネル、170×125×3.5cm

「Street Portraits」

80年代初期から活動を続けている、ロンドン生まれのアーティスト ジュリアン・オピー。Blurのベストアルバムのアートワーク、電通本社の「歩く人」の彫刻、水戸芸術館での大規模な個展などを通してオピーの作品は日本でも広く知られ、その洒脱でポップな表現のファンも多い。そんな彼の新作個展「Street Portraits」が、SCAI THE BATHHOUSEで開催されている。

今回の個展では自身の住むロンドンの雑踏の光景だけでなく、東京の賑わうストリートで無作為に撮影された人々の顔を題材に、新たなポートレイトのシリーズが展開されている。

「制作スタジオから外界を見渡して、いま世界がいったいどんな気分なのかを描写する現代の言語を探しています」と、オピー。新作について、次のように語っている。「これらの作品は、ロンドンと東京、二都市の街頭で集めたイメージを、LEDやビニール、アクリルなど商業的なメインストリートでみられる画像生成技術と組み合わせて作りました。それは、原始時代から行われてきた人間の描写方法-顔のイメージを一瞬とめて記録するポートレイト(肖像画)を、刻石やモザイク画、油彩ではなく現在の素材をつかって、そして象形文字からオールド・マスター、浮世絵、マンガまでに至るアート言語から抽出したかたちなのです」。

ジュリアン・オピー「Street Portraits」

開催中、12月20日まで。SCAI THE BATHHOUSE

12時~18時 日曜・月曜・祝日休廊

問い合わせ→03-3821-1144 白石コンテンポラリーアート

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