文化庁メディア芸術祭
エンターテインメント部門大賞はイングレスに
平成26年度[第18回]文化庁メディア芸術祭
「エンターテインメント」「アート」「アニメーション」「マンガ」の4部門において、優れた作品を世界中から募り顕彰、展示・上映を行う国際的フェスティバル「文化庁メディア芸術祭」。第18回目となる今回は71カ国、地域から3853作品の応募があり、うち国内からの応募数は2035作品で、過去最多を記録している。本年度はその中から、エンターテインメント部門で「Ingress」(Google’s Niantic Labs)、アニメーション部門で「The Wound」(Anna BUDA NOVA)、マンガ部門で「五色の舟」(近藤ようこ/原作:津原泰水)がそれぞれ大賞を獲得した。アート部門の大賞は、該当なし。
エンターテインメント部門で大賞となった「Ingress」は、Google MapsやGoogle Earthなどの技術を応用し、現実世界と仮想世界をつなぐ“陣取りゲーム”だ。プレイヤーは二つの勢力に分かれ、仲間と協力しながら「ポータル」を獲得し、陣地を形成していく。ゲームを楽しむうちに、自然と各土地の文化的な価値が宿る場所に辿り着き、他のプレイヤーとの交流も進んでいく仕掛けだ。いまやプレイヤーは200カ国以上に存在している。文字通り、世界中の人々を動かしている点が評価されての大賞となった。
なお2月4~15日までの13日間、受賞作品展が東京・六本木の国立新美術館を中心に開催される。作品の展示や上映、国内外の多彩なクリエイターやアーティストが集うシンポジウムやトークイベント、ワークショップ等のさまざまなプログラムを通じ、同時代の芸術表現が紹介される。
生身に近い、
何も武装していない蜷川実花
蜷川実花:Self-image
写真家 蜷川実花は近年、映画やミュージックビデオなどの映像作品の監督やファッションデザイナーとのコラボレーションなどへも活動の幅を広げ、独自のスタイルを貫きつつも挑戦を続ける表現者として、注目を集めている。そんな蜷川の写真展「蜷川実花:Self-image」が、1月24日から原美術館で開催される。
「蜷川カラー」と呼ばれるその色とともにアイドルやモデル、花々の輝きを捉えた作品がポジティブで開放的と評される一方で ...