森本千絵さんが伊勢丹新宿店をまるごとディレクション
goen°plant planet by 森本千絵
コミュニケーションディレクター、goen°主宰の森本千絵さんによる「goen°plant planet~Hahaの木から Bokuの木へ。語り継がれる物語~」が、4月29日から5月5日まで伊勢丹新宿店で開催される。
期間中、母の日をテーマに森本さんが描き下ろした物語をもとにつくられたさまざまなオリジナル商品が販売され、伊勢丹新宿店本館の各フロア、ウィンドウ、店内各所が森本さんの世界で包まれる。
「以前から自主的にmono° goen°というプロジェクトを進めており、ものづくりに力を入れていこうと考えていたときに、三越伊勢丹グループさんとの出会いがありました」。いろいろと話をする中で、森本さんはただ広告を展開したり、ただ商品をつくって終わるのではなく、そこから先のコミュニケーションにつなげていくべきではないかと提案。どうすればgoen°と一緒に、各売り場の人たちが商品をつくることができるのかと考える中で生まれたのが、物語『goen°plant planet』だ。「親子の木でできた惑星」の、お母さんの“Hahaの木”が子どもの“Bokuの木”に“おはなしのは”をあげて(物語を読み聞かせ)育てていくというストーリー。地球の裏側に旅に出るフクロウの話、太陽の涙の話、ポケットを広げている女の子の話など……、そのストーリーをもとに商品が企画され、そこに描かれた絵をもとにテキスタイルやプロダクトがつくられ、婦人服、雑貨、食品など、100アイテム以上に展開される。
一人のアートディレクターがここまで手がけるのは、伊勢丹としても初の試み。「『goen°plant planet』という柱を一本、三越伊勢丹という会社に通して、商品を作るところから、売るところ、さらにはコミュニケーションまで、社員全員が同じものを見て、同じところを目指して動いています」。
森本さんは今年8月に出産を予定している。「この仕事をしているときに、妊娠がわかりました。絵を描くことと生きることって似ていると思っていて、絵を描き進めていくうちに自分の人生がそこに重なってくるような感じがするんです。そういう予感あったから、この絵本がつくれたのかなとも思っています」。会期中はスタンプラリーや親子で楽しめる写真スポットなど、イベントも予定されている。
goen°plant planet by 森本千絵―Hahaの木からBokuの木へ。語り継がれる物語― |
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4月29日~5月5日伊勢丹新宿店本館1階 ザ・ステージ・各階 |
TDC賞グランプリはイエール大学の学生に
TDC 展 2015
4月3日から、「TDC 展 2015」がギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催される。本展は、東京タイプディレクターズクラブが主催する国際賞「東京TDC 賞 2015」の成果の発表。受賞作品10作品をはじめ、ノミネート、優秀作品約150点あまりのタイポグラフィックな作品を紹介する。
本年度同賞に寄せられた応募作品数は3004点(国内2002点、海外1002点)。厳正な審査の結果、グランプリ1点、タイプデザイン賞1点、RGB賞1点、ブックデザイン賞1点、特別賞1点、TDC賞5点が選ばれた。
グランプリを受賞したのは、イエール大学大学院生が、論文発表に向けて制作した作品。A3サイズほどのミニポスター“アボカド”と、ホームセンターのカタログを想定したポスターシリーズである。今回は、ドイツ人現役学生による映像作品もTDC賞に入賞しており、実験性の高い作品への評価が目立っている。また、精巧なスキルを要する新聞の専用書体2エントリーを含むタイプデザイン3作品が選ばれるなど、例年にも増して多彩な作品が並ぶ。グランプリを受賞したNejc Prahさんは、本展のポスターも制作している。
4月5日にはDNP 五反田ビル1F ホールにて、デザインフォーラム「TDCDAY」が開催される。東京TDC 賞2015の受賞者が一堂に介し、セッションによってはゲストもまじえ、受賞作品の背景を語る(事前予約 info@tdctokyo.org)。
「東京TDC賞 2015」受賞作品
グランプリ
●Nejc Prah(Slovenia)
「The Avocado - Pecha Kucha poster」/「Super - Sonic Hardware Warehouse」(01)
ポスター作品2シリーズ(ポスターB部門)
特別賞
●葛西 薫
「北齋漫画インスパイア展」(02)
ポスター作品(ポスターB部門)
ブックデザイン賞
●原 耕一
「シンケンシラハドリ」(03)
ブックデザイン作品
(エディトリアル・ブックデザイン部門)
RGB賞
●いとうせいこう、伊藤ガビン、いすたえこ、ucnv、BCCKS
「親愛なる」(04)
ブック&パブリケーション作品(RGB部門)
TDC賞
●畠田奏子
「息の管」(05)
トライアル作品(トライアル部門)
●David Cameron Morton(Australia)
「Euclid」(06)
トライアル作品(トライアル部門)
●Kris Sowersby(New Zealand)
「Financier Typeface Family.」(07)
タイプデザイン作品(タイプデザイン部門)
●Jonas Zieher(Germany)
「Coon Song」(08)
映像作品(RGB部門)
●伊藤親雄
「陰翳明朝體」(10)
タイプデザイン作品(タイプデザイン部門)
タイプデザイン賞
●Henrik Kubel, Scott Williams(UK)「The Independent Newspaper」(09)
タイプデザイン作品(タイプデザイン部門)
TDC展2015 |
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4月3日~ 28日 ギンザ・グラフィック・ギャラリー 11時~ 19時(土曜日は18時まで) 日曜・祝日休館 入場無料 お問い合わせ→03-3571-5206 ギンザ・グラフィック・ギャラリー |