読者の皆さんからクリエイティブの仕事をする上での悩みや課題を送っていただきました。その中から今回、職種にかかわらず、多くの方々に共通するであろう課題や悩みを編集部がセレクト。第一線で活躍中のクリエイターの皆さんに自身の経験やこれまでを振り返ってもらいながら、質問にご回答いただきました。
Q:東京で働いている皆さんは、地方に帰ろうと考えていますか。
地方でどんな風に仕事をしているのでしょうか。
A:岡山に行ったら、
東京ではできなかった
仕事や活動が増えました。
クライアントとのチーム感が高まった
岡山で仕事を始めて、今年で9年目になります。もともと東京生まれ、東京育ち。以前は、東京の制作会社で仕事をしていました。当時、大手の自動車メーカーの仕事が多く、プロジェクトによっては半年近く作業を続けたり、関わる人数も多かった。そのため、自分が企画したものがなかなか世に出ないというジレンマがありました。
ちょうどその頃、電通西日本の方がつくったCMがカンヌライオンズで銀賞を受賞したというニュースを聞きました。しかも、ローカルエリアの不動産という企業のCMで。当時、日本はカンヌで成績がふるわない中、地方の企業の広告で、しかも地方の広告会社にいるクリエイターが獲ったことは、僕にとってはかなり衝撃でした。そのときに、もしかすると地方に行ったほうが、いろんなチャンスがあるのではないかと思ったんです。例えばクライアントの社長と直接話ができて、もっと面白いものがつくれるのではないか――。そんな期待を抱き、思いきって自分の生活や仕事のスタイルを変えてみようと人材を募集していた電通西日本に応募しました。30歳のときです。
いざ岡山に行くと …