生成AI業界の激震 OpenAIの躍進でGoogle・Amazonが追走へ
日々生成AIに関する話題が絶えず、具体的な業務への導入や仕組みづくりが始まりつつある。その中でも対話型AIにおいては、OpenAI社のChatGPTの名が広く普及した一方で、GAFAMをはじめとする大手テクノロジー企業も追随している状態だ。昨今の生成AIを取り巻く状況について、ITジャーナリストの岩元直久氏が解説する。
レストラン検索・予約サイト「食べログ」や販売支援サイト「価格.com」を運営するカカクコムは、これら両サイトでのChatGPTプラグインの提供を開始した。食べログシステム本部長の京和崇行氏に話を聞いた。
ChatGPTに対して希望のエリアや料理ジャンル、予約したい日時や人数を指定することで、ネット予約の空席がある店舗の候補を提示。また、ChatGPTの検索結果から食べログに移動してネット予約を完了できる。
カカクコムは5月6日、「食べログ」の新たな取り組みとして「ChatGPT」向け機能拡張ツール(ChatGPTプラグイン)の提供を開始した。ChatGPTで本プラグインを有効にすることで、食べログでネット予約が可能な店舗の空席情報を、指定した条件に合わせて簡単に検索できるようになる。
OpenAI社がプラグイン機能を公開したのは2023年3月23日。当初はα版として一部のユーザーのみだったが、6月14日現在、すべての有料会員ユーザーに機能が開放され、β版がリリース。OpenAIが開発したWebブラウザとコードインタープリターのほか、ExpediaやOpen Table、Shopify、Slackなど、現時点で約450以上のサードパーティ製プラグインも利用可能となっている。
社内の横断プロジェクトとして生成AIの活用・開発を進めてきたカカクコム。食べログシステム本部長の京和崇行氏によると「3月にChatGPTプラグインの機能が発表されてから即座にウェイトリストに登録し、開発に取り組んだ」といい、並行して仕組みづくりや各部署での調整を行った上で、“日本初”のプラグインリリースを実現した。
現時点で、生成AIに関する課題は大きく2つある。ひとつは「情報の最新性」、もうひとつは「ハルシネーション(もっともらしいウソ)の回避が難しいこと」だ。
「ChatGPTがリリースされた時、飲食店の検索を試してみる人が多くみられました。そうすると、すでに存在しない店や架空の店が表示され、“役に立たない”と判断する人もいた。プラグインを使うことで、これらの課題を解決することが...