ついにIOCまで動かした驚異の新型コロナウイルス
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて延期となった東京2020五輪・パラリンピックについて、3月30日、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)、日本国政府、東京都、大会組織委員会が新たな開催日程の合意に至った。この合意に至るまでの経緯を簡単に振り返りたい。
3月17日、IOCは電話会議で臨時理事会を開催。「大会までは4カ月以上あり、いまは思い切った決定をすべきときではない。予定通り準備を進めていく」ことを確認した。
18日、IOCバッハ会長は、各国・地域の選手代表と2時間にわたる電話会議で意見交換し、7月24日開幕に向けて選手代表に責任と連帯を求めた。
しかし、19日に風向きが微妙に変わる。バッハ会長は、「中止は議題にない」と強調しつつも、開催日程について「もちろん違うシナリオは検討している」と述べた。
一方、21日の米国では、トランプ米大統領が、東京五輪・パラリンピックについて「来年に延期する案も含め、さまざまな選択肢がある」としつつ、「安倍首相が決めるだろう」と発言する。
翌22日には、IOCが...
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