単身者向けの賃貸物件は、居室空間の広さを確保するためにキッチン環境が犠牲になってしまっていることが少なくない。クックパッドが今年2月に開始した新規事業「たのしいキッチン」の狙いを聞いた。
単身者向けの賃貸物件が増加?危惧されるキッチン環境
国立社会保障・人口問題研究所によれば、2015年から2040年にかけて「単独世帯」(世帯人員が一人の世帯、単身世帯)の割合は34.5%から39.3%へと上昇すると予測されている(※1)。また、都市部への人口集中も顕著だ(※2)。単身世帯が増加していく将来が見えていれば、今後、単身世帯向けの賃貸物件が増えていくことは容易に想像できる。
こうした状況に危機感を持ったのがクックパッドだ。主に都市部の単身向けの賃貸住宅では、コンロが1口しかなかったり、十分な調理スペースのない物件が少なくない。料理をしたくても、充実したキッチン環境が整っていなければ料理を諦めてしまうこともある。言い換えれば、単身者の増加は「料理のつくり手」の減少につながっているとも言える。「毎日の料理を楽しみにする」をミッションに掲げる同社が危機感を持っている理由は、ここにある。
キッチンが不便だと料理を諦めてしまうことも
世の中の「住宅のキッチン環境」をより快適に、より使いやすい場所へと変化させて、誰もが毎日の料理を楽しめる社会を目指し、クックパッドが立ち上げた新規事業が「たのしいキッチン」だ。第一弾となる新サービス「たのしいキッチン不動産」は、賃貸ポータルサイトを展開するグッドルームとの提携により実現。今年2月27日にローンチした。
たのしいキッチン不動産は、理想のキッチンが見つかる不動産情報サイト。従来の不動産情報サイトとは異なり...