多種多様なプロモーション業務 「本来機能」への理解が不足
プロモーション業務は多種多様なだけでなく、時代により大きく変わるため、専門性や基本機能などないと思われがちである。
しかし、マーケティング機能としてのプロモーションには、明確に「直接的購買動機付け」の役割が規定されている。ところが、実務界ではそのことが驚くほど知られていない。各々の母体企業の「業種の思考」が強く影響し、プロモーションを、その「基本機能」や「全体」の中で捉えることがほとんどない。
戦略の全体を理解できなければ 相乗効果は生まれない
一方、広告主企業は、全体を俯瞰した効果的で費用効率の良いセールスプロモーション(SP)施策を求める。しかし、基本や全体視点を見失う原因は、サプライヤー側の「社内事情」にある。どうしても個々人は、担当するSPメディアやツール制作など、それぞれが得意とする専門分野へと特化してしまう傾向にある。結果、担当領域に偏り、正規に「基本や全体」を習得しないことが少なくない。
しかも、それぞれの業種や企業風土の中にいるため、自己の特異性に気付きにくい。
広告会社にとってのSPは、広告文脈でのSPを「全て」と考えるバイアスがあり、特定のSP分野の専門会社は、専門分野から見るSPに固執しがちである …
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