日本のプロモーション研究を黎明期から支える学術団体
プロモーション活動は戦術分野と捉えられて、もっぱら実務優先・現場裁量・非理論の領域と考えられる節がある。全くと言って良いほど、マネジメントが対象とする領域と認識されることがない。また、学問的にプロモーションを論ずることもほとんどない。もちろん、販促施策や販促ツールの実証研究はあるものの、マーケティング活動全体の中でのプロモーションの「位置付け」や「戦略的判断」への学術的議論も、なぜか、我が国ではあまり行われていない。
しかし、プロモーションの本来の働きは、効果的で効率的な販売のための「販売プロセス革新」にある。すなわち、営業員活動もその対象に含まれ、経営資源の実に多くが投入される領域であろう。もちろん、販売現場での技法検証は重要である。
しかし同時に、多額な経営資源の投下対象領域であるなら、理論的枠組みを用いてのプロモーション戦略(意思決定)研究も欠かせない。何を、どの様に展開するかの戦術技法は重要だが、他方で、的確な目標設定、費用配分、戦略意思決定も重要な研究対象である。
この様な中で、「日本プロモーショナル・マーケティング学会」は、我が国唯一の「プロモーション」を専門対象とする学会である …
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