デジタル化の時代にあって、企業はどのように新たな顧客を開拓し、販売にまでつなげるのか。デジタルマーケティングに強いMRM//McCann(MRMマッキャン)のCEO、マイケル・マクラレン氏に話を聞いた。
MRM//McCann
マイケル・マクラレン氏
ユニリーバ社ブランドマネージャー、リンタス・ワールドワイド(IPGグループ)等を経て、1999年マッキャンエリクソン入社。マッキャン・ワールドグループ ホールディングス代表取締役社長&CEOなどを歴任。インテグレーテッド・コミュニケーションの専門家として、各国でグローバルクライアントのグローバル・インテグレーテッド・ブランド・コミュニケーションに豊富な経験を持つ。
行動を予測して新しい顧客に出会う
マーケティングのデジタルシフトは、いま社会で起きていることを反映している。ますます多くの時間をオンラインに費やし、スマートフォンでつながったり、共有したり、ショッピングしたりする消費者の存在が、その流れを加速させている。
その中で一つの大きなトレンドは、新しい顧客を獲得するという点で、マスメディアの効果は下がり始めているということだ。現代のマーケターは、過去50年間機能してきた「マスメディアに広告を打って、認知度を高め、トライアルを促進する」という従来の手法だけに頼ってはならない。現代では消費者の心を動かすには、彼らが真に価値を置くものを提供し、エンゲージしなければならない。我々は日々、消費者に買ってもらうのに相応しい価値を提供しなければならないのだ。それがデジタル時代とそれ以前のマーケティングの大きな違いと言える。
マーケターにとっての大きなチャレンジのひとつは ...