2014年10月、廣告社の社長に志村潔氏が就任した。広告会社のトップとしては珍しいデザイナー出身、また創業家以外の就任は約40年ぶりという。「生き残るために必要な改革はすべて行う」と強調する志村社長に、今後の方針を聞いた。
廣告社 志村 潔 社長しむら・きよし)
1955年、山梨県生まれ。武蔵野美術大学造形学部卒。1986年に廣告社入社。アートディレクターなどを経て、2011年に取締役東京本部クロスメディア局統括局長。常務取締役社長室長を経て、2014年10月代表取締役社長に就任。
─広告業界、および廣告社を取り巻く環境はどう変わりましたか。
廣告社は現存する広告会社の中で最も歴史のある会社のひとつです。2015年には創業127年を迎えます。
私は、当社には2つの「ほこり」があると考えています。ひとつは歴史の積み重ねが生み出す「誇り」、もうひとつはその歴史ゆえにたまってしまった「埃(ホコリ)」です。誇りを大事にしながら、ホコリはきれいにしなければならない。それが社長として私がまず着手すべきことと考えています。
広告業界はかつてなかったほどの転換期を迎えており …
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