各社の広報部門の責任者が、反響の大きかった広報施策を教えてくれた。その事例から、社会の関心への寄り添い方や、目的・ターゲットに即した手法選びなどが研究できる。自社とは異なる業界の施策もヒントになりそうだ。
流通・小売・専門店
アスクル
反響の大きかった広報施策
オウンドメディア「ASKUL Transformation with Digital」の開設・運営
実施時期:2021年7月~現在
目的:アスクルにおけるDXの取り組みを広く発信するサイトとして立ち上げ
ターゲット:メディア、投資家等のステークホルダー全般
DX情報をまとめたサイトを開設
採用広報にも貢献
当社はeコマース事業を展開し、高度に自動化された「EC物流」の実践やECマーケティングを実施する上でのデータ・AI活用を強化している。全社のDXに関する取り組みを集約し、タイムリーに発信するDX情報サイトをコーポレートサイト内に開設した。
サイト内では、プレスリリースやメディア掲載情報をはじめ、講演・事例紹介等の最新情報を掲載し、当社のDXの情報をストック型・一元化している。閲覧回数は現在までの累計で2.4万PVを獲得。自社のDX推進を一元化している点が好評で「デジタルトランスフォーメーション銘柄2023」の選定理由に挙げられているほか、企業理解が深耕できるため採用広報の機能の一助になっている。
DATA
コーポレート本部 コーポレートコミュニケーション 広報
人数:6名
体制:コーポレート本部内
活動内容:
☑ メディアリレーション
☑ SNS・オウンドメディア運営
☑ 社内広報
☑ 危機管理広報
流通・小売・専門店
エイチ・ツー・オー リテイリング
反響の大きかった広報施策
H2Oリテイリンググループ「食」のプライベートブランドを刷新
~味覚満足につながる美味しいポイントを実現「阪急プレミアム」発売~
実施時期:2023年6月
目的:お客さまニーズによりお応えし、より豊かな食生活に貢献していきたい、という想いを具現化
ターゲット:全世代
新プライベートブランド
グループ横断で販売、食を豊かに
顧客の嗜好、ニーズおよび用途の多様化や、商品にまつわるコストアップ傾向が顕著である環境下、明確に差別化された付加価値型オリジナル商品の提供を通じて顧客のニーズにお応えし、より豊かな食生活に貢献したい、という想いで「阪急プレミアム」を開発。百貨店品質をお値打ちの価格にて提供するというコンセプトの中、16品目を6月に発売。
デビューイベントを阪急うめだ本店地下1階「ツリーテラス」で4日間開催。初日の開店前にはマスコミへお披露目会を実施し、テレビや新聞に多数取り上げられた。グループの百貨店、食品スーパー、宅配で販売し、6月度で当初計画に対し130%と好調に推移。
DATA
コーポレートコミュニケーショングループ
人数:9名
体制:総務部
活動内容:
☑ メディアリレーション
☑ SNS・オウンドメディア運営
☑ 社内広報
☑ 危機管理広報
☑ ESG・SDGs関連
流通・小売・専門店
ゴールドウイン
反響の大きかった広報施策
事業戦略発表会「PLAY EARTH 2030 PR CONFERENCE」を開催
実施時期:2022年3月
目的:「Goldwin」ブランドの新製品の発表に合わせて、当社の事業戦略を世の中に発信
ターゲット:メディアを通じたステークホルダーへの発信
3つの取り組み軸に事業戦略発表
報道につなげ注目度を高める
本イベントは3つの取り組みを軸に事業戦略について発表した。自社ブランド「Goldwin」が発売する、構造たんぱく質素材「ブリュード・プロテイン™」を使用した新製品の発表に合わせ、長期ビジョン「PLAY EARTH 2030」の1つである、2015年より共同開発を行うSpiberとの取り組みとして、循環型社会の実現に向けた戦略を発表。
また当社の強みである、素材開発から販売という川上から川下まで一気通貫で手掛けるビジネスモデルだからできるサポートとして、資金だけでなく優秀な人財をつなぐCVCについても発表した。ハイブリッドで開催したが、民放3局・4媒体の報道や新聞、ウェブメディアで多くの掲載につながった。
DATA
コーポレートコミュニケーション室
人数:5名
体制:経営企画室内
活動内容:
☑ メディアリレーション
☑ SNS・オウンドメディア運営
☑ 社内広報
☑ グローバル広報
☑ 危機管理広報
☑ IR
流通・小売・専門店
コメ兵(コメ兵ホールディングスグループ)
反響の大きかった広報施策
SNEAKER MARKET by・・・