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メディアの現場から

自分軸の『暮らしの美学』を提案 働く女性を応援するアワードも

CCCメディアハウス『フィガロジャポン』

報道対応を担当するPRパーソンにとって、気になるのがメディアの裏側。企業取材のスタンスや、プロデューサーや編集長の考えに迫ります。

CCCメディアハウス『フィガロジャポン』DATA

  • 発売日:毎月20日
  • 創刊:1990年
  • 発行部数:4万部
  • 編集体制:約15人+特集によって外部ライター・エディターが参加
  • CCCメディアハウスが発行する女性ライフスタイル誌の『フィガロジャポン』。トレンドに流されない、自分らしいコーディネートで自己を表現しようとするファッションを中心に、旅、美容、インテリア、食といった幅広いコンテンツを届けている。主な読者層は35歳~45歳の女性だ。

    3年ぶりのパリ特集が好評

    同誌の全てのコンテンツは、フランス語の「Art de Vivre(アールドウヴィーヴル)」という考え方が根底にある。英語で「Art of Life」、日本語では「暮らしの美学」「美しく生きる」と訳すことができるこの言葉は、パリジェンヌのような芯のある生き方をリスペクトし、自分のスタイルを持つ女性を応援するという思いが込められている。

    編集長の佐藤俊紀氏は「自分のセンスを大切にして、日常をいかに心地よく暮らしていくか。また、好き・嫌いの軸を持ち、自分の視点でファッションをどのように楽しんでいくか。そのための情報やストーリーを伝えていくことが、我々が大事にしていることです」と話す。

    同誌の強みのひとつが旅特集だ。創刊以来ほぼ毎年取り上げてきたパリのほか、NY、ロンドンなど世界のトレンドをけん引する都市から、ポルトガル、香港、台湾などの注目都市までピックアップ。画一的なガイドブックのような情報ではなく、ローカル情報まで細かくリサーチした内容で、毎号定評を得ている。

    2023年5月号では、コロナ禍で3年ぶりとなるパリ特集を行った。エディターらが細かい路地まで全て歩き、定番スポットから新名所まで網羅した別冊付録の「パリ全マップ」は大きな反響を得た。

    「地図アプリも便利になっている中、紙の地図の付録を制作するべきか議論になりました。しかし、『フィガロジャポン』が特に大好きな都市のパリにおいては、我々の伝統でもある紙の形で、あえて今回も制作しました。狙いどおりだったのが『やっぱり紙の地図が見やすいし、街歩きをイメージしやすい』という多くのご意見。旅にスマホが欠かせない時代になってもなお、紙の地図が必要とされていることは新たな発見でした」。

    3年ぶりとなったパリ特集(2023年5月号)。定番スポットから新名所まで網羅した「パリ全マップ」も久々に登場した。

    “意外な組み合わせ”に注目

    第1特集を・・・

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