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米国PRのパラダイムシフト

スタバ、Gapはなぜ批判された?「グローバル炎上」の傾向と対策

岡本純子(コミュニケーションストラテジスト)

新聞記者、PR会社を経て活動する岡本純子氏によるグローバルトレンドのレポート。PRの現場で起きているパラダイムシフトを解説していきます。

スターバックスが11月初旬に店頭に並べた緑色のカップ。好意的に受け止める人もいる一方で、Twitter上で「メッセージがリベラルすぎる」など不満の声が挙がった。

日本で近年増加傾向にあるネット炎上だが、これは世界共通のトレンドでもある。特に企業が巻き込まれるケースも多く、広告表現やPRキャンペーンの手法などで批判を集めるケースも増えている。その背景には何があるのか。日本企業のグローバル進出が進むなか、他人事とは言っていられない。グローバル炎上事案の傾向と対策を探ってみよう。

「リベラル」と批判されたスタバ

世界最大のコーヒーチェーン、スターバックス。毎年11月ごろ、赤色のクリスマス仕様の紙コップが登場しホリデームードを盛り上げていたが、今年はちょっと様相が違った。11月初旬、店頭に現れたのは日本人のアーティストShogo Otaさんの描いたイラストをあしらった緑色のカップ。イラストは客や店員、コーヒー農家などを含めた様々な人種の人々が一筆書きで描かれたもので、同社は「人々を結びつける連帯感のシンボル」としてこうしたカップをつくることを決めたという。

プレスリリースでは、「(アメリカという)国が分断されていく中で、国民が共有の価値観を持ち、お互いに良き隣人である必要があるということを今一度考えるため」と説明している。

おしゃれなデザインやその社会的メッセージに対して、好意的に受け止める人もいる一方で、Twitter上では不満の声も噴出した。クリスマスの赤いカップがこのカップに取って代わられたと勘違いした人(赤いホリデーカップはその約1週間後に、店頭に登場)や、「メッセージがリベラルすぎる」と文句を言う人などが相次いだのだ。

特に大統領選前の時期に、「過度に政治的なメッセージを打ち出している」と感じた人もいたようだ。元々、CEOのハワード・シュルツ氏は人種間の対話促進のキャンペーンを仕掛けるなど、社会課題に取り組む姿勢を打ち出し、注目を集めてきた。しかし …

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