取引先の8割が海外を占める、半導体製造装置メーカーのディスコ。社内通貨や専用のアプリストアを導入するなどユニークな制度があり、近年は「働きがいのある会社」という評判につながる広報活動に力を入れている。

精密加工装置メーカーのディスコは1937年に創業し、ウエハ切断・研削・研磨装置では世界トップシェアを誇る。2003年から広報を担うチームが編成され、広報室長を含む6人で報道対応やウェブサイトの管理、国内外の展示会の企画・運営など事業広報にも携わる。中でも近年、強化しているのが人材採用や企業価値向上につながるパブリシティの展開だ。その背景には、2000人強の社員のうち半数を超えるエンジニアなど、優秀な人材をいかに採用するかという課題がある。
「ロボットや自動車の業界に比べ認知が低いBtoB企業であり、一般になじみがない。だからこそ、職場環境や社内制度を戦略的に発信することで『働きがいのある会社』というイメージを定着させ、企業としての信頼を獲得することを最も重視しています」と話すのは、広報室長の江本俊也氏だ。
ディスコでは「真のCS(顧客満足)はES(社員満足)なくしてありえない」「社員が快適な環境で就労し、最大限のパフォーマンスを発揮することが、お客さま満足向上の原動力となる」との考え方が根付いており …
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