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作家が危機対応をズバッと指南!

愛知製鋼で爆発事故 緊急時に求められる広報対応とは?

城島明彦(作家・ジャーナリスト)

広報業界を30年以上見続けてきた作家・ジャーナリストが時事ニュースの中から特に注目すべき事案をピックアップ。事件の本質と求められる広報対応について解説する。

tiverylucky/Shutterstock.com

トヨタ自動車グループの愛知製鋼知多工場で爆発事故が起きたのは、お屠蘇(とそ)気分がまだ残る1月8日の23時40分頃。ほどなくテレビのニュースが報じ、詳細は不明だったものの、私は「正月休みで気が緩んだのではないか」と思った。

一方、“寝耳に水”の同社の広報関係者は、おっとり刀で会社に駆け付け、マスコミ対応に追われる緊急事態となり、翌9日、その時点で判明している事柄を記した短い文面のプレスリリース「知多工場 第2棒線工場事故に関して」を発表することになった。

この手の突発事故の際、メディアが知りたい情報は以下の5つである。

(1)事故の概略(規模・内容)
(2)発生日時・場所
(3)事故の原因
(4)被害状況(死傷者の有無、工場・設備の損壊状態)
(5)生産体制への影響と復旧時期 など

突発事故直後の第一報リリースでは、事故に関する必要最低限の情報を網羅しなければならない。その時点で把握できていないことがあれば、いつ頃発表できそうかを明記しないと、リリースを読んだ記者からの問い合わせが相次ぐ。リリース発表後、メディアからの問い合わせが多いのは、記者が知りたい情報・書きたい情報に触れていないからで、リリース内容に不備があったと考えるべきだ。社長の記者会見後の問い合わせでも …

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