東京・霞が関。中央省庁が集積するこの地で今、広報改革が動き出している。経済産業省の広報課では、政策を分かりやすく伝えるオウンドメディアの開設や、政策資料へのインフォグラフィックスの活用など、従来の“お役所広報”からの脱却を試みている。
省庁担当以外にもリーチ
経済産業省のウェブサイトを見る人と言えば、自治体関係者か民間の人では省庁との窓口担当者くらい。もっと一般の方にもリーチさせ、政策についての理解を深めてもらいたいという課題感がありました」。経済産業省広報室長の若月一泰氏はこう語る。
これまでも同省は各省に先駆け様々な広報改革に取り組んできたが、その中でも目を引く取り組みが、政策の背景や裏話などを伝えるコンテンツサイト「政策60秒解説」だ。
「スポーツで世界と競う。試合でも、ビジネスでも。」「トイレでの『アレッ!?』をなくしたい」「洗濯板付二槽式が大ヒットしたワケ」——。一般向けウェブメディアのような記事タイトルだが、内容に目を転じると、例えば世界のスポーツ産業との比較データから、同省所管のスポーツ庁が検討する日本のスポーツの未来につながっていたりと、関心を引くような切り口から同省の政策に関連付けている。
「忙しい30代のサラリーマンをターゲットに据えています。これまでリリースだけで発表していたようなことでも …
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