『オートリバース』が小説を超えて歌、ラジオ番組、ラジオをCMに
世界観に共感した人たちが自発的にクリエイティブを制作
クリエイティブディレクター高崎卓馬さんが上梓した小説『オートリバース』(中央公論社)。これは、高崎さんが小泉今日子さんから80年代にアイドル親衛隊をしていた少年たちとの交流を聞いたことがきっかけとなり、取材を経て書きあげた青春小説だ。本書では各章の扉に当時の人気音楽番組『ザ・ベストテン』(TBS)のベスト10ランキングが記されている。ある年代以上の人は本書を読んで懐かしさと共に、当時の自分自身を思い起こしたことだろう。
そんな『オートリバース』が、小説を超えて面白い展開をしている。まず、この小説を読んでインスパイアされたミュージシャンの斉藤和義さんが、同名の曲「オートリバース~最後の恋~」を書き下ろし、2019年11月に発売されたニューシングルに収録。さらに、斉藤さんがパーソナリティを務め、80年代の音楽をキーワードに音楽談義を繰り広げるラジオ番組を制作。その番組内では、小説とコラボレーションしたサントリーコーヒーBOSSのラジオCMが6本オンエアされたのである …