空港を目的地の1つにする
セントレアの愛称で知られる中部国際空港が、2018年10月に「FLIGHT OF DREAMS」を開業した。航空機産業や航空業界について楽しく学べる体験型コンテンツエリア「フライトパーク」と、ボーイング創業の街シアトルがコンセプトのレストラン&ショッピングエリア「シアトルテラス」から成る、老若男女楽しめる施設だ。空港を移動や旅行の単なる通過点ではなく、目的地の1つ、観光やビジネスの拠点にすることを目指している。
フライトパークには、ボーイング787初号機(ZA001)の実機を展示。約35%の部品が中部地域で製造されていることを背景に、ボーイングから寄贈された。高さ約1.7mの台座に飛行機を固定し、来場者の頭上に大胆に配置し、今まで見たことのない景色と建物との調和を生み出している。また、チームラボがプロデュースした、787実機と館内をダイナミックに使用した映像と音のショーや、デジタルテクノロジーによる「航空機の製造」「航空業界での仕事」の体験など、9つのコンテンツも楽しめる。
交通の要である空港に位置する利便性の高さが強みのFLIGHT OF DREAMS。全国各地から同施設を目的にセントレアを訪れる人も多く、オープン以来1年間で、来場者数は160万人を突破している。
審査員講評
空港の屋内に実物の巨大な旅客機を持ち込み、最先端テクノロジーを駆使することで、誰もが楽しめるエンターテインメント空間へと昇華させるという、これまでにない大胆なアイデアを高く評価しました。目的地に向かうための通過地点だった場所に、航空機産業についての「学び」と「娯楽」という新たな体験を生み出すことにも成功しています。
お問い合わせ
中部国際空港セントレア
https://flightofdreams.jp/