ことばや文字の新たな知覚を探る
大日本タイポ組合展「文ッ字-いつもの文字もちょッと違ッて見えるかも-」
日本語の五十音や漢字、アルファベットを解体し、組み合わせ、再構築することによって、新しい文字の概念や可能性を探り続ける実験的タイポグラフィユニット、大日本タイポ組合による展覧会が町田市民文学館ことばらんどで開催中だ。
本、雑誌、ポスター、テレビ、パソコン、スマートフォン、街で見かける看板など、私たちの暮らしは文字で溢れている。毎日の生活の中で、ついつい読み流してしまう文字も、目を凝らして見ていくと、用途や目的に合わせて選ばれ、形を巧みにかえ、斬新なアイデアをプラスしてデザインされている。だから、もっとデザインされた文字の美しさに注目してほしい、文字で遊ぶ面白さに笑みを浮かべてほしい、発想の豊かさに気づいてほしい。そんな想いで大日本タイポ組合展は企画された。
文字と文学はかたちが似ているといった、ちょっとした思いつきからスタートした、文字と文学の間をデザインする試みである。
5月26日には、グラフィックデザイナー大原大次郎を招いて鼎談を実施(要申込)。
大日本タイポ組合展「文ッ字-いつもの文字もちょッと違ッて見えるかも-」 | |
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開催中、6月30日まで。町田市民文学館ことばらんど 10:00~17:00 休館日:毎週月曜日(ただし5月6日は開館)、第2木曜日 観覧料:無料 ◆お問い合わせ→ 042-739-3420(町田市民文学館ことばらんど) |
スペクタクルとドキュメンタリーの交錯
やなぎみわ展 神話機械
現代美術と演劇の分野で活躍してきた美術家であり、2009年には第53回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館代表となり好評を博したやなぎみわの10年ぶりとなる大規模個展「神話機械」がアーツ前橋で開催中。
本展では過去の代表作のほか、舞台作品も資料や映像で紹介。加えて、東日本大震災以降の2016年から、「日本神話と桃」をテーマに福島県で撮影してきた写真シリーズ<女神と男神が桃の木の下で別れる>を公開する。
また、本展に向けて立ち上げた「モバイル・シアター・プロジェクト」において、群馬工業高等専門学校など、5校が連携協力して製作したマシンからなる「動き回る小型劇場」が展示室に登場し、ウィリアム・シェイクスピアやハイナー・ミュラーなどの戯曲の一場面が繰り広げられる。さらに、同プロジェクトの一環として、マシン4機が並ぶ展示空間で、ライブパフォーマンス『MM』を2日間上演。美術と機械工学、舞台芸術が交差する実験作となる …