日本酒の通販サイト「KURAND」では、変わったネーミングのお酒を多数取り扱っている。実はこれらのお酒は、蔵元と共同で商品開発に取り組んだものだ。このユニークなネーミングがどこから生まれたのかを聞いた。
酒を売る犬 酒を造る猫(宝山酒造)
ぼくとオカン 純米吟醸
「なにごとも本気でやれ」。それがぼくのオカンの口癖だった。子どもの頃、友達と遊びたくて勉強をサボると、遊びも勉強も本気でやれと叱られた。そんなことを言われる度に、オカンの生き方を押し付けられているようで、ぼくは少し嫌だった。職人仕事も家事も子育ても、オカンは本気でやっていた。米洗いや麹造り、槽搾りの袋積みも、驚くほどに丁寧だ。酒造りの職人として、変化する時代の中で蔵の味やこだわりを失わないように、オカンは本気で戦ったのだ。いつの間にかオカンの口癖はぼくの心に息づいている。なにごとも本気でやれ。ぼくだって、負けていられない。旭鶴 次期8代目当主、処女作によせて(旭鶴)
鈴木(寒梅酒造)
日本全国の蔵元のストーリーを商品に乗せて届ける
今年2月「蔵元のかわいすぎる日本酒」として、あるお酒がネット上で話題になった。その名は「酒を売る犬 酒を造る猫」。ラベルは、ポップな猫と犬のイラスト。それぞれ、製造元である宝山酒造の次期5代目の渡邉桂太さんと営業の若松秀徳さんの2人がモチーフになっているという。猫のキャラクターは、同社の“看板猫”がヒントとなり、犬は営業の若松さんが人なつっこいから…など、このデザインには同社のさまざまなストーリーが詰まっている。
日本酒定期購入サイト「KURAND CLUB」では、商品ページでこうした開発の背景にあるストーリーを紹介。SNSやメディアで取り上げられる際も、こうしたエピソードが裏話として引用され、一緒に広がっていった ...