商品やサービスだけではなく、新たな概念やムーブメントをネーミングして広げようとする企業もある。「よなよなエール」などのクラフトビールを展開するヤッホーブルーイングは今年5月「定時退社協会」を立ち上げた。

ヤッホーブルーイング「定時退社訓練」動画
既存の言葉同士でも組み合わせれば新しい
今年2月に始まったプレミアムフライデー。テレビや新聞などでも大々的に報じられたが実際に導入する企業は少なく、「前後に残業のしわ寄せが行く」「飲食店は逆に労働時間が延びるのでは」などと手厳しい声も多い。そんな「定時退社」をめぐる議論に、「定時退社協会」の設立という形で声を上げたのがヤッホーブルーイングだ。
「定時退社協会」とは、仕事終わりのビールのための定時退社を推進する団体。理事長はヤッホーブルーイングの井手直行社長だ。協会員への認定は簡単で、定時退社のために前向きに楽しく努力すること、退社後はおいしいビールで乾杯すること、その様子を収めた写真を「#定時退社ビール」のハッシュタグをSNSに投稿すること。その3ステップで自動認定される。
協会の立ち上げと共に、定時退社に向けてさまざまな会社の社員が特訓を行う「定時退社訓練」動画が公開された。「メールをミスなく制限時間内にタイピングする」「音をたてずに会議を脱出する」などの訓練に次々と挑む様子が収められている。訓練を終えた後は同社のビールで乾杯。「早く帰れる夜をふやそう」と呼びかける ...