話題の『かがみのえほん』シリーズを手がける造本作家の渡邉千夏さん。絵本に限らず、高さ2.7m におよぶ屏風型の作品や手のひらサイズの小さなカードなど、平面の媒体に多様な「しかけ」を与えることで立ち現れる視覚表現を一貫して探求している。
あっと驚く鏡の「しかけ」
グラフィックデザインを専門に学んだ大学生時代に、一種トンチのような、アイデアを基軸にした表現が向いていることに気づき、「しかけ」に凝るようになった渡邉さん。家庭用品メーカー企画部のグラフィックデザイナーとして約4年勤務した後、退職。改めて大学院へ籍を置き、自分なりのしかけのある作品制作に本腰を入れた。学生時代に原案を制作していた『かがみのえほん』シリーズを福音館書店より出版したのは …
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