リヒターの新作を世界初公開
ゲルハルト・リヒター「Painting」
絵画と写真の間を行き来しつつ、絵画とは、絵画性とは、写真性とは何かという考察を続けてきた画家 ゲルハルト・リヒター。ワコウ・ワークス・オブ・アートでは、12月19日までリヒターの新作展を開催中だ。
作家自らが「Painting」と名付けた本展では、世界初公開となる最新の油彩画8点ほか、ガラスにラッカーで描いたシリーズ〈アラジン〉から5点が日本で初公開される。さらに、さまざまな写真上に油彩やエナメルで描く手法「オーバー・ペインテッド・フォト」の作品も多数展示される。
12年の個展で最新デジタル技術を駆使しガラスの立体作品とともに展示した〈Strip〉のシリーズは、「仮象(Schein=シャイン、光)」を生み出す作品として究極的であると評価されたが、15年に発表した11メートル長の作品がシリーズ最後となった。この〈Strip〉以降の動向に注目が集まる中、新作絵画の公開に大きな期待が寄せられる。
ゲルハルト・リヒター「Painting」 | |
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開催中、12月19日まで。 コウ・ワークス・オブ・アート 11時~19時 日曜・月曜・祝日休廊 入場無料 問い合わせ→03-6447-1820 ワコウ・ワークス・オブ・アート |
写真家 石川直樹の新たなる挑戦
石川直樹『K2』
2001年、23歳で世界最高峰エベレストに登頂し、11年には別ルートから二度目の登頂を果たした写真家 石川直樹。その後も中判フィルムカメラを携えてヒマラヤへの旅を続け、高峰に登りながら極限の状況下で撮影。14年には、ヒマラヤの8000メートル峰に焦点をあてた写真集シリーズ(SLANT)も4冊連続で刊行している。そんな石川の写真展『K2』が、12月5日からCHANEL NEXUS HALLで開催される。
15年夏、石川は世界第2位の難峰K2の頂を目指した。K2は8611メートルという高さに加え、ルートの難しさと独立峰ゆえの厳しい気候から、8000メートル峰の中で最も危険とされる山だ …