
企業と消費者の想いを掘り下げ、両方の立場を行ったり来たり
私は主にBtoC企業のコーポレート・スローガンやブランド・スローガンを手がけてきました。リブランディングを目的とした企業もあれば、いままでスローガンを策定したことのない企業もありました。
どちらのケースにおいても、いちばんの目標に掲げるのが「企業と消費者が呼応するスローガン」です。呼応とは一方の呼びかけに相手が受け答えること。企業の志に、ひとり、ふたりと呼応する→好ましく思う気持ちが波紋のようにどんどん広がっていく→その企業の商品やサービスを所有したり体験したくなる→それがもたらす幸せや喜びをともに分かち合う。これがコーポーレート・スローガンの本質であり、理想の姿だと思います。
その実現のために追求することは2つ。ひとつは「企業が志すものや存在意義とするものはなにか」。もうひとつは「その志や意義に消費者が賛同したいと思うかどうか」です。自社が生み出している製品、事業、サービスはどんな理念でもって生まれたのか。その志に消費者は共感し、期待し、支持してくれるのか。企業と消費者の想いを掘り下げ、両方の立場を行ったり来たりしながら考えることを心がけています。
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