“裏”という言葉が持つダークで尖った雰囲気を生かす
日清食品は8月18日から、遊べる本屋「ヴィレッジヴァンガード」とコラボレーションし、「裏バースデーパーティー」を開催した。「チキンラーメン」のキャラクターでおなじみの“ひよこちゃん”がプロデュース。限定グッズの販売や店内のデコレーションなど、65店舗で実施した。
同社の創業者・安藤百福が発明した世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」は、8月25日に65周年を迎えた、幅広い世代から愛されるロングセラーブランドだ。一方で、10 ~ 20代の若年層の喫食率は他の年齢層と比較して低くなっており、若年層にもっと食べてもらえるようにすることがブランドとしての大きな課題だったと話すのは、日清食品 マーケティング部の鈴木瑞穂氏。
「若年層へのアプローチ方法を検討する中で、ユニークな書籍や雑貨などを取り扱い、若年層から支持を集めている“遊べる本屋”ヴィレッジヴァンガードさまからコラボのお話をいただきました。せっかく日清食品とヴィレッジヴァンガードさまがコラボするのに、よくあるバースデー企画だと面白くありません。そこで、普段のバースデーの雰囲気とは少し違った『裏バースデーパーティー』というコンセプトを考案し、企画の詳細を詰めていきました」(鈴木氏)。
今回の企画は、これまでの“キラキラ”で“キャピキャピ”したバースデーの雰囲気にうんざりした“ひよこちゃん”が、自分好みの最高にオシャレでクールな「裏バースデーパーティー」をプロデュースするというもの。キービジュアルは、暗闇のなかで“ひよこちゃん”が花火を挿したケーキに火をつけようとしている、ダークな雰囲気が漂うデザインだ。
SNSなどでよく見かける“裏解説”や“裏アカ”などのように、普通の言葉に“裏”を付けると、途端に“ドキドキ感”や“違和感”、“特別感”が生まれる。“ひよこちゃん”を含め「チキンラーメン」というブランドがこれまでつくってきた可愛らしい雰囲気とは異なる一面=“裏”を企画の軸に据えることで、これまで「チキンラーメン」と接点が少なかった若年層も興味を持ってくれるのではないかと考えたという。さらに、“裏”というコンセプトが持つダークで尖った雰囲気は、ヴィレッジヴァンガードが持つ独特な世界観と通じるものがあることから、同店のファンにも喜んでもらえると考えた。
表現したのは、オシャレでクールな世界観
これまでのバースデー企画とは異なる、“オシャレでクール”な世界観をどう表現していくか、その検討に時間をかけたと鈴木氏は振り返る。若年層に興味を持ってもらえるように、“ひよこちゃん”の“ぴょこ毛”に火をつけて燃やす「ろうそく」や、可愛らしい“ひよこちゃん”を花火と一緒にくくりつけた「バースデーケーキ」など、通常の“バースデー”から想起される華やかなグッズを少しダークにずらしたアイデアを詰め込んだ。
「SNS投稿、ニュースリリース、売り場の装飾や販促物と、若年層に向けたコミュニケーションをさまざまなタッチポイントで連続的につくり出すことで、『裏バースデーパーティー』という企画を効果的にアピールできたと思います」(鈴木氏)。
「チキンラーメン」公式X(旧Twitter)アカウントでの告知は、480万インプレッション、5万エンゲージを獲得。各種SNSでは、「チキンラーメン×ヴィレヴァンのインパクトすご」といった反応も数多く見られた。「本キャンペーンを通じて、若年層に『チキンラーメン』を『自分のブランドだ』と身近に感じてもらうことを目指しました。これからも、『チキンラーメン』が若年層にも寄り添ったブランドであることを訴求し、『チキンラーメン』の購買や喫食につなげていきたいです」(鈴木氏)。
- 企画制作/日清食品+日清食品ホールディングス+ヴィレッジヴァンガードコーポレーション
- 企画/土岡洋平、鈴木瑞穂、山野孝太郎、山本広司、中村咲希、務仲大地、菅井龍一
- PR /松尾知直、青木遥
- D /鈴木美加、大関璃子、石塚彩音
キャンペーン期間:2023年8月18日~(※限定グッズがなくなり次第終了)
8月16日 | 「チキンラーメン」公式Xアカウントでティザー告知 |
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8月17日 | 日清食品とヴィレッジヴァンガードコーポレーションの両社からニュースリリース配信 |
8月18日 | 企画開始、公式Xアカウントで企画開催について告知 |