組み上げられたコンセプトは、どのように具体化されるのでしょうか。ここでは肥後氏と山田氏が選んだ秀逸事例を紹介します。
case 01
トヨタが開発する実験都市「Woven City」
Woven Cityは、“自動織機を発明した、豊田佐吉の自分以外の誰かのためにという思いを引き継ぎ、新しいモビリティを発明するためのしくみを作るための街”を目指しているとのこと。
「Woven City」という一言で「網の目のように道が織り込まれ合う街のイメージ」を共有し、多くの人や企業を巻き込みながら突き進むこのトヨタの取組みは、この先にどんな未来が待っていようとも、まさにサーチライトとしての「コンセプト」の役割を現在進行形で体験させてくれる素晴らしいプロジェクトです(山田氏)。
case 02
パーソナライズビューティブランド「FUJIMI」
コンセプトは「美しさを私らしく」。創業以来急成長を続けるFUJIMIを支えているのはクリエイティブとテクノロジーの力で「パーソナライズビューティケアの総合ブランドになる」という明確な想いです。実はこれ、Indwelling Creatorsメンバーの一人である八木彩さんが参画したプロジェクトなのですが、コンセプトの力で対話を促し、メンバー全員で創造的に考える組織に成長している点が素晴らしいと考えています(山田氏)。
case 03
CHAI
コンセプトとして「コンプレックスはアート」を全面に表現しながら世界で活躍する女性4人によるバンドです。音楽活動を通じて人の持つコンプレックスや悩みを受け入れてポジティブにパワフルに発信し続けている。それでいて音楽としても世界的に非常に評価が高く、日本を代表する存在になってきている。今の時代に必要な要素を兼ね備えたバンドだと思います。私はひとりでもLIVEに行ったりしてその度に感動をもらっています(肥後氏)。