Advertising Weekとは 世界の有識者で構成される「知恵袋」
5月開催のAWA(Advertising Week Asia)が迫ってきた。コロナ禍でDXも劇的に進み、広告業界も変化したが、今回は世界のAWでどんなテーマの変遷があったのかを見ていきたい。過去のプログラムを遡れば、広告業界で何が起きてきたのか、何を真実として追求するのか、改めて知るチャンスになるのではないか。
AWはグローバルで特徴的な組織を形成している。NYに本部があり、開催各地にチームが存在。さらには開催各地において業界の知恵袋ともいえる「アドバイザリー・カウンシル」を設置している。
カウンシルはおおよそ世界共通で、業界を代表する30〜40名の有識者によって構成される。全員がボランティアで活動し、その年に注目されるテーマを議論、さらには自らスピーカーとなってセッションを実行したりもする。全てのセッションの登壇者が現役業界人につき、取り上げるテーマも旬なものに満ちているため、まさに「今」を浮き彫りにしているといっても過言ではない。テーマはおおよそ10くらいに絞り込み、開催期間の特定の日の特定の会場に割り振る。AWAのプログラムに表記されている「トラック」がそれに当たる。
トラック内容の変遷 10年前の関心事は何だった?
今年のトラック・テーマは、「Innovation」、「Data&Decisions」といった経営判断までにおよぶデータ系や、「AdTech&MarTech」というWeb3.0やメタバースを論じるホットなトラック、「Business with Purpose」では近年改めて盛んになったパーパス論、「Retail&Ecommerce」も現代を映している。
10年近く前のAWはどうだったのだろう。まず...