出版市場は好調に推移?雑誌広告の生き残り戦略が問われる
街には人が戻り、賑わいや活気が戻りつつある中で、新たなコロナ株の拡大により様々な影響が出始めており、予断を許さない。「継続性」や「生き残り戦略」が問われる中で、雑誌広告はどのような「戦略」を描いていくのか。広告のコミュニケーション設計やアクティベーションが変革が求められる中で、出版市場は比較的好調に推移しており、生活者のコンテンツに関する欲求は高い。
また、様々なデバイスやUI/UXの改善とともに、コンテンツや流通の多チャンネル化が進む中でコンテンツサプライヤーと広告主との新しい関係もでき始めていて、「新しい雑誌広告」を考える時を迎えている。
雑誌メディアの力は「推し」 ミッドファネルに加えて効果あり
11月15日に開催された日本雑誌協会広告委員会のセミナーで大阪芸術大学放送学科教授 榊原廣氏(博報堂DYMP メディア環境研究所所長)は、雑誌メディアの力を「推し」と定義付けた。雑誌の「力」については「広告ファネル」において「ミッドファネル上に効果があり、興味・関心領域でのマインドセットに効果的」と調査検証が済んでいる。では「推し」についてはどうか?
雑誌広告はこれまでも「リコメンド(推薦)」や「アドヴォカシー(支持・擁護・代弁)」などで、役割の説明を試みてきたが、その効果検証について研究機関の研究者、大手広告会社、出版社のいずれも着手された様子はなく、残念ながらレポートも見当たらない。私自身も広告会社のメディア担当をしてきた中で雑誌広告についての「推し」・「推薦」・「代弁」といった効果は認識し説明していたものの...
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