宣伝会議は4月23日、24日の2日間にわたり、東京国際フォーラムで「AdverTimes Days 2019 Spring」を開催。宣伝会議が発行する4媒体『宣伝会議』『販促会議』『ブレーン』『広報会議』が関わる、マーケティング、宣伝、販促、経営企画、クリエイティブ、広報などの分野の実務家が集まり、72のセミナーと59のブース展示を実施した。
今年の「アドタイ・デイズ」のテーマは「HOPE」。目の前の課題より少し視線を上げて未来を見つめ、そこに新しい希望を見つけることができないか、議論を行った。本号では、マーケティング・広告界で活躍する登壇者らによるセミナーの様子をレポートする。
初めてでもタレントは起用できる!タレントキャスティングの裏側
成長過程にあるスタートアップ企業やベンチャー企業の次なる展開のひとつとして、タレントキャスティングを視野に入れる場合も多いが、その裏側はあまり知られていない。
初めてタレントを起用するという企業に向け、abasakuの中野一誠氏と、浅井企画の専務取締役を45年務めたabasaku顧問の川岸咨鴻氏が、タレントキャスティングの実情について話した。
abasakuは、IT×エンタメを事業軸としたスタートアップ企業。abasaku独自のコネクションにより、国内・国外問わず最短ルートでのタレントキャスティングの交渉が可能。また、独自ノウハウにより、好条件での交渉ができるというほかにはない特徴がある。「みなさんが思うほど、タレントキャスティングのハードルは高くない」と中野氏。マーケティングやブランディングにおけるデジタル化が進み、今やテレビCMを打たなくても、数十万円の予算からでも、タレントをキャスティングすることができるようになった。
また、タレントの起用が初めての新興企業であっても、「若い企業を応援したい、あるいは一緒に育っていきたいというタレントも多く、キャスティングはそれほど難しくない」と川岸氏は話す。
タレントキャスティングの効果はさまざまだが、ある事例では、起用後1カ月でCVRが倍になったという。中野氏は「誰をキャスティングすればよいのか分からない。交渉・契約方法が分からない。最適なキャスティングは?など今まで多くのご相談にお答えしてきました。タレントキャスティングは好条件で交渉できるコツがあり、最適なキャスティングをご提案しますので、まずはお気軽にご連絡ください」と語り、講演を締めくくった。
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「等身大」が共感を生む 若年層に刺さるコミュニケーション
発売から数十年経つと、若年層向けのブランドであっても購買層の年齢が上がっていくのが常だ。ライフスタイルや価値観が異なる現在の若年層に対して、どのようにコミュニケーションを仕掛けていくかはロングセラーブランドにとって課題のひとつになっている。
ユニリーバ・ジャパンが提供するヘアケアブランド「ラックス(LUX)」は今年で日本上陸30周年を迎える。10~20代への購買層の拡大を目指し、2016年に「ラックス スーパーリッチシャインストレート&ビューティー」を若年層向けの商品として発売。しかし、10~20代からの購買が思うように伸びていないことが課題だった。
この課題解決に取り組んだのは、昨年7月にアサツー ディ・ケイ(現ADKホールディングス)の出資で設立された新会社CHERRY。従来の広告表現の枠組みに捉われないジャンルレスなアイデアでブランドと世の中の最適な関係づくりを目指すクリエイティブスタジオだ。
CHERRYの青木一真氏は、10~20代が共感できるメッセージや世界観が重要だと提案。10~20代を「将来への迷いや不安、SNS時代特有の自己承認欲求に対する疲れがあり、カリスマよりも等身大のものに共感しやすい」と分析し、「わたしよ、まっすぐ。」をキーメッセージとしたうえで、キャラクターにはアイドルなのに媚びない姿勢が愛されている齋藤飛鳥さんを起用した。
テレビCMは昨年10月に集中的に放映。ORICON NEWSがYouTubeにCM動画を掲載したところ、約5700の"いいね"が得られた。「アイドルの起用にはネガティブな評価も多いのですが、全評価のうち98.6%が高評価。10~20代の共感が得られたと感じています」(青木氏)。
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