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高騰するオリンピック放映権料の行方

テレビ・ラジオ(明石庸司)

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7年後に向け本格的に準備

2020年のオリンピックの開催都市が東京に決定した。深夜にも関わらずNHKと在京民放4局はIOC総会の模様を特番で中継し、56年ぶりの開催決定の瞬間を伝えた。東京大会の運営を担う組織委員会は来年2月にも発足予定で、7年後に向けて本格的に準備が始まる。テレビ各局にとっても、中継体制の構築や日本国内の放送権の交渉・獲得など多くの課題も想定され、これまでの大会にない対応が求められそうだ。

放送体制の構築も重要な課題

「世界最大のスポーツイベント」と言われるオリンピックで、テレビの役割は近年ますます大きくなっている。IOCによると、昨年のロンドン大会は220の国と地域でテレビ中継され、開会式の視聴者数は全世界で約9億人に上り、2008年北京大会の約6億人を大きく上回った。また、IOCの収入は、放送権料とスポンサー収入で約90%を占める。2010年バンクーバー冬季大会と2012年ロンドン大会の放送権料は39億1400万ドルに上っている。2020年に向けて、このオリンピックを支えるテレビの放送体制の構築も重要な課題となりそうだ。

オリンピックのテレビ中継は、IOC直属のホスト放送機関OBS(OlympicBroadcasting Service)が中心的な役割を担う。OBSは国際映像を制作し、各国の放送権を持つテレビ局(ライツホルダー)に映像を配信する。各テレビ局は国際映像に独自のカメラ映像を織り込み、実況・解説などを付与して放送する。ロンドン大会でOBSは26競技302種目をカメラ1000台で5600時間以上の国際映像を制作・配信した。

しかし、国際映像もOBS単体で制作するのではなく、競技ごとに各国の放送局に制作委託する形をとっており、日本でも柔道の中継をフジテレビが担当している。

OBSはこのほか放送の拠点となる国際放送センター(IBC)の設置や、放送設備の準備などを組織委員会と連携して行う。ライツホルダーの数は100以上にも上り、大会時には、数千人規模の放送関係者が来日する。その受け入れや設備の準備で、膨大な事務手続きや連絡・調整業務が発生する。

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